2013年01月15日

「Dignity」についての第一章〜昨日に続いて

大学時代の親友とぶらぶら歩きのおしゃべりは、いっくら歩いても途切れることはありません。

「定年を延長をする選択肢もあったのだけれど、、、、、」

と言う彼女は、昨年3月に長年携わってきた仕事を辞めて、多忙だった年月にはできなかったことをゆっくりと楽しんでいます。それでも時に迷いも出るようで、先日会った時には珍しく気弱な様子で言いました。

「今でも毎日出勤してお給料をもらっている昔の同僚のことを考えると、はたして自分の選択が正しかったのかどうかわらかなくなる時がある。」

年季のはいった友情に裏付けられた私は、こんな問いを投げかけます。

「ねえ、それって代われるものなら代わりたいってこと?」

すかさず彼女が答えます。

「違う! 代わりたくない! 今の私でいい!」

そして、照れくさそうに続けます。
「なあんだ、結局そういうことだったんだ。ああ、すっきりした(笑)。」

よく似たことは私にもありました。あまりに馬鹿げたことに悩まされて、つい愚痴をこぼしてしまったら、まっすぐに私の目を見て夫が言いました。

「じゃ君は、もし神様がその人と交換してくれると言ったなら、そうしてもらいたいってこと?」

考える間もなく答えていました。

「No, never!  代わりたくない! 今の私でいい!」

映画「雨に唄えば」の冒頭で、ジーン・ケリー扮するダンがインタビュアーの質問に答えて言った言葉、「Dignity」というのは、友がすかさず叫んだ「違う!」であり、私が考える間もなく口にした「No, never!」ではないかと思うのです。


P.S. 横浜でお仕事の打ち合わせがありましたので、終わった後、ずっと気になっていた弘明寺の観音様を拝観してきました。縞模様のようにノミで彫った跡が見られる平安時代の重要文化財です。誰もいない内陣で、ふっくらとしたお顔の観音様と向き合っていると、心の埃がふうっと払われていく気がします。「静謐」という言葉が良く似合う時間でした。
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By 池澤ショーエンバウム直美


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1月15日(火):ドライブインにもオリーブがたくさん!@スペイン


posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:10| Comment(0) | その他メッセージ
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