2012年12月06日

いいんでしょうか?の素敵なスペイン時間

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昨夜、グラナダ大学での2日間にわたる夫の講演が終わりました。英語はスペイン語に同時通訳をされヘッドギアを通して聴衆に伝えられ、スペイン語もまた英語となって必要な者の耳に届きます。

EUと一括りに言っても大から小まで27か国、公用語だって23言語もあります。イタリアでもギリシャでもオーストリアでも、そしてここスペインでも「こんなに英語が通じないのか!」と驚き、困り、わが身の無力を感じる場に数多く接してきました。

夫の講演の初日は近年の原油流出事故での海洋汚染と環境汚染、その国際法的な解決についてのもの、そして昨日は、より身近な課題である金融危機についてのものでした。「The Age of Austerity」という金融危機についての近著が9月にイギリスで、11月にアメリカで刊行されて以来、ご時勢も手伝ってこうした場が多くなりました。

たとえ英語であっても私には難しいものですし、何ができるわけでもないのですが、夫は当然のこととして私が一緒に居るものと思い、受け入れる側もごく当然のこととして二人一緒であることを想定しています。こうした場に居合わせる度に、欧米諸国と日本の「パートナーシップ」についての考え方の相違を感じます。これはまた大きなテーマになってしまいますのでここでは触れません。

かくして「ミセス○○」となった私の役割は、大きな場ではできるだけ目立たぬように一番後ろの隅っこで小さくなっていること、食事会などの小さな場では求められたことについてきちんと話すこと、さりとて調子に乗ってしゃべりすぎないこと、黙っている時にも笑顔で、どなたかが話している時にはきちんと聞き、軽くうなづき、相手を立て、会話の中にはほどよいユーモアも忘れずに、、、、

気づいてみれば、これらはキャリアカウンセラーの勉強の中でも叩き込まれた「傾聴」にも通じるところがありますし、長年就職活動中の学生たちに教えてきたことにも似ていますし、コミュニケーションの基本とも言えないわけでもありません。満足な役割を果たせることもありますし、後悔の念にさいなまれたり、思い出しては赤面することもあります。まだまだ勉強中の身とはいえ、それでも場数を踏むたびにだいぶ慣れてきました。

それにしても、「スパニッシュホスピタリティー」、あるいは「スペイン的暮らし」「スペイン的時間」というのは何と楽しく、何と居心地がよいものでしょうか。それを「居心地がよい」と思えるのもまた、私自身が多分に地中海的素質を持っているからかもしれませんが(笑)。

たとえばこの2日間はこんな風に時間が過ぎていきました。

一日目
13時〜15時:レストランにて大学関係者3名との計5名で会食。と言っても仕事の打ち合わせはほんの少し。もっぱら楽しい話題が続きます。講演を控えた夫はビールもワインも口にしません。私もそれにならいましたけれど、皆さん、いいんでしょうか、お仕事中にこんなに陽気に飲んじゃって(笑)。それでも全く変わらずにしっかりと仕事に戻るのですから大したものです。
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17時半:ホテルに車がお迎えに来ました。運転は先ほどお飲みになっていた教授です。いいんでしょうか(笑)。

18時半〜20時半:講演

21時〜24時:大騒ぎの陽気な夕食。総勢7名、いいんでしょうか(笑)。
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二日目:
13時45分〜15時:グラナダ大学ロースクール施設見学。DEAN(学部長)と面談。ふだんは厳重に施錠されている塔のてっぺんまでみんなでぞろぞろと88段の螺旋階段を上る、という特別サービス。いいんでしょうか(笑)。素晴らしい眺めでしたけれど、足が震えました。
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15時10分〜16時25分:DEANを交え総勢7名で昼食。仕事中の皆さんの旺盛な食欲に脱帽です、いいんでしょうか(笑)。私がスペイン料理を勉強中と知って、DEANまでもが「ほらほらナオミ、これも味見して」とご自分の取った料理を自分のお皿からスプーンで私のお皿に移します。すると他の面々も「これも、これも、ほらこれも」。いいんでしょうか(笑)。
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16時26分:迫りくる開演時間を気にする私に主催者のおひとりが「全く大丈夫ですよ、遅れたって」と満面の笑顔。いいんでしょうか(笑)。

16時35分〜18時30分:講演

一夜あけて今日は「憲法の日」という祭日です。もちらん大学もお休み。加えて8日も宗教的な祭日とあって、今日からはちょっとしたロングウィークエンド気分が始まるようです。5時半には二人の教授がご家族を連れて、アルハンブラの中にある私たちのホテルに遊びにいらっしゃいます。

どなただったか、食事をしながらこんなことをおっしゃいました。

「私たちは今、大変困難な状況の中にいますけれど、だからと言って人生を楽しんでいけないということではありません。食べて飲んで語り合いましょう!」

いいんでしょうか、いえ、いいんです、たぶんそれで。
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By 池澤ショーエンバウム直美


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グローバルキッチンメニュー
http://blog.goo.ne.jp/naomiwakuwaku 
12月5日(水):なんて寛大なグラナダのタパス文化!
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 16:30| Comment(0) | スペインライフ
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