2012年12月03日

それぞれのドミンゴ それぞれの幸せ

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日曜日(ドミンゴ)のバレンシアは、とりわけ明るいお日様の光に溢れました。コートをはおった人たちの中に、半袖姿もショートパンツ姿も入り混じります。レストランやカフェは外テーブルから埋まります。

今日からまた1週間、車を借りました。そして、光の中をバレンシアから北へ約1時間、コスタ・ブランカと呼ばれる海岸線沿いを走りました。目的地は、かつてはローマ帝国の町として発展し、今なお当時の壮大な遺跡を擁するサグントの町です。

夜の予定がありましたので早めに戻り、バレンシアのレストランでゆっくりとランチタイムを過ごせば、ひたひたと押し寄せるサグントの余韻が、心をふんわり漂わせます。そして、たまたま選んだレストランで流れるドミンゴの時間が、なんだか特別幸せに思えます。

ドミンゴのランチタイムはいつにも増した賑わいと、いつにも増した華やぎを見せています。それぞれのストーリーを背負った人たちが、いろいろな形の幸せでドミンゴの時間の中にいるようです。

大きなテーブルを囲む8人は、父親と母親と二人の子供、ひとりはまだ赤ん坊です。そして、彼らを囲むようにして、二人のグランパと二人のグランマがいます。泣き出した赤ん坊をみんなであやしたかと思えば、向き合った人たちや、隣り合った人たちが、それぞれの会話を楽しんだりもしています。

正方形のテーブルに向かい合った初老の男女は、長年連れ添った夫婦だけが持つ落ち着いた余裕の中で、静かに会話を続けます。ご婦人の首からかかる長いパールのネックレスと男性の首のネクタイは、ドミンゴだからでしょうか。

かと思えば、隅っこのL字型の席ではお年を召した男性がひとり、背中を丸めるようにしてフルコースのお食事を召し上がっています。ひとつお皿を終えると満足げにナプキンで口をぬぐい、次のお皿を待ちます。

若いカップルと母親の3人が囲むテーブルもあれば、父と娘が向かい合うテーブルもあり、女同志、男同士で興じるテーブルもあります。

ふわふわと漂う私は、大きなテーブルのグランマになったり、よりそう妻になったり、向かい合う母になったり、、、かと思えば、気心知れた友人たちの中にいたり、ひとりで静かに食事を楽しんだりもします。

ひとりだろうが、大勢だろうが、男と女であろうが、男同士、女同志であろうが、みんなそれぞれの幸せです。たとえ、長くは続かないものだって、たとえドミンゴだけだって、それらは幸せな、たいせつな時間です。

サグントの教会では、ミサを終えて出てきた男女5人がいつまでもたたずんで話を続けていました。私たちがコーヒーを飲んで戻ってみれば、まだ同じ場所に立って、楽しそうにおしゃべりをしています。

日常の生活からちょっとばかり解き放された自由な心は、いろいろな幸せの形を見つけます。

By 池澤ショーエンバウム直美

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グローバルキッチンメニュー
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12月2日(日):バレンシアと言えばやっぱりパエリャ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 14:14| Comment(0) | スペインライフ
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