2012年10月05日

特別な時間、特別な場所〜海辺の小道

同じメイン州でも
9月のバーハーバーは、単に新しい記憶だからというのではなく
たとえそれが1年前のものであってもそうだろうと思うほどに
鮮烈な印象を残しました。

あの空気、光、風、匂い、音
五感に触れるすべてが心地よいものでした。

私たちが滞在していた真っ白な建物の
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部屋の外には海がひろがり
バルコニーの下には海に沿った散歩道が続いていました。
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ここは誰でもが歩くことのできる小道でした。
早朝のジョギングをする人も、
三脚を構えて朝日や夕日の写真を撮る人も
ゆっくりと散歩をする人たちも
そして私たちも
みんなが、海の匂いと波音の中で
いつもとは違う何かに包まれていました。

約1マイルの散歩道の途中に、こんな掲示板がありました。
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Shore Path
Circa 1880
Welcome to a stroll along the ocean's edge on a path more than a century old.

「海辺の小道  およそ1880年
 100年以上もたつ海辺の散歩道へようこそ」

Open to the pubic thanks to the generosity of bordering landowners.

「小道に接する寛容な地主の皆様のおかげで、この小道は全ての人に開かれています。」

そんな言葉の通り、この海沿いの道は、片側には海、反対側には広大な庭や林を持つ大きな邸宅が並びます。人気のない庭には、海に向かって並ぶ椅子。

「ああ、あそこに日がな一日座っていられたら」と思ったところで、私道に入ることはできません。
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それでも自分たちの簡易椅子を持ってきて
散歩道の端っこに座るのは自由です。

仲良く並んで一心に本を読んでいる老夫婦や
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海ぎりぎりの所で、図面に目を通しているキャリアウーマン風の女性。
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波が運んだ流木や
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潮風の中で実を結んだハマナス
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潮が満ちれば濡れてしまうのではないかと思えるほどの所に咲く
可憐な野の花たち
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カモメは羽を休め
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静かに時は流れ
西空に日が沈みます。
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スニーカーに履き替えては
この小道を歩きました。

引き潮時には
岩をつたって、靴が濡れるほどの所まで
下りて行きました。
そして、大きな石に腰を下ろして
ただ海を感じていました。

あそこで出会ったすべての物
本を読む老夫婦にも
図面を見る女性にも
野の花にも

岩場に動く小さな生き物にも
カモメにも
誰もすわらぬ椅子にさえ

今すぐ変わりたいほどに
特別な時間、特別な場所でした。

By 池澤ショーエンバウム直美


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グローバルキッチンメニュー
http://blog.goo.ne.jp/naomiwakuwaku 
10月4日(木):ビールで味付け?チェダーチーズスープ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 01:17| Comment(0) | メイン州
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