2012年08月17日

世界に一つしかないカップに入れる、世界に一つしかない石鹸

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1年に1度の特別な「8月15日」が終わりました。
どんな日だって1年に1度、どんな日だって特別な日に変わりないはずですが、この日はちょっとだけ違います。

日本史を習った時も、この日は特別な日でしたし、
ギリシャでも、この日は「Assumption(聖母被昇天)の日」と呼ばれる特別な休日でした。
そして、この日は夫の誕生日です。

いつでも、男の人へのプレゼントには苦労をします。
特に、何でも持っていそうな大人の男性や、身のまわりの物に主義やこだわりを持っている人、あるいは形ある物への関心があまりないような人の場合には。

出会って最初のお誕生日のことを思い出します。二人で散歩をしていて、ふらりと入ったオールドタウンの骨董品屋で、年代物のちょっと変わったランプを見つけました。その人は、明らかに関心がある様子でじっくりと見ています。私は心の中で「どうか買いませんように」と祈りながら、そわそわと素知らぬ顔を装います。

祈りが通じて、手ぶらで帰った家でまずしたことは、親友のジリーへの秘密の電話です。翌日、私たちは、いたずらを企てたお茶目な女学生のように、ひそかにその店へ行き、そのランプを買い、ジリーの車で持ち帰り、夫の留守中に、私の部屋のクローゼットの一番奥に隠し入れたのでした。段ボールを持ち上げながら、早く早く、と運んだあの時のドキドキした感じを思い出しては、今でも二人でよく大笑いをします。

お店の女主人までもが、いつしかいたずら女学生仲間に加わって、「ええ、わかったわ。ご主人が買いにいらしても、『あら残念ですこと、つい昨日、ニューヨークのお客様がお買い上げになってしまいましたわ。』とでも言っておきましょう。まかせて。」などという具合。

そんな女たち3人の連携プレーが功を奏した最初のお誕生日から、早いものでもう何年も過ぎたのに、いまだに私は毎年、難解な、けれども楽しいパズルに取り組んでいます。今年はひそかにこんな計画を進めてきました。名づけて、「世界に一つしかないカップに入れる、世界に一つしかない石鹸計画」。

4月に有田焼の窯元へ名前を入れたマグカップを頼み、
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5月に手作り石鹸作りのプロの友人に、届いたマグカップを渡して、どんな香りのどんな色の、どんな感触の石鹸にするかをわくわくと打ち合わせました。
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油や香りの配合を決めた友が、6月半ばに石鹸を仕込みました。
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練りこまれた石鹸は、1月以上寝かされて、ようやく7月30日に解禁になりました。
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それを、今回の短い東京滞在の間に受け取って、スーツケースにだいじにしまって、ここまで持ってきました。

どうでしょうか、これ、100%手作りシェービングソープです。使い手になる人が好きなブルーのイメージで、使い手になる人が好きな香りになるように、3分の1ずつ3つの香りを組み込んでもらいました。シダーウッドと、ペパーミントと、スイートオレンジです。
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気を利かした友が、同じ色の同じ香りの固形石鹸を4個も作ってくれました。うちひとつは私の洗顔用。成分も作り手もわかった、安心して使える石鹸です。
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ブラシは銀座の三越で買いましたが、髭を剃ったことなど生まれてこのかたないものですから、驚きました。今の時代、ブラシを使って髭を剃ること自体が、どうやらものすごく時代遅れなのですね(笑)。松屋には「お客様、残念ながら当店ではお扱いしておりません。」と言われてしまいましたし、三越でもたった2種類のイギリスブランドの物があるだけでした。けれども、よくわからないながらも、その2種類はたぶんとても良質の物だったはずです。
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等々、時間がかかったり、あわてたりもしましたけれど、頼りがいあるプロ友との連係プレーのおかげで、昨日、無事にプレゼントの儀式をおこなうことができました。もちろん、とても喜んでもらえました。友よ、ありがとう! 今朝そっとのぞいてみたら、ちゃんと使ってくれた跡もありましたよ。
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こんなことのひとつひとつが、今まで以上に嬉しく思えます。
お誕生日が来るなどという、ごくあたりまえのことが、なんだかとても特別に思えます。
そして、それを祝えることにひたひたと感慨を覚え、
愛と感謝を伝えることができることに、とても感謝したくなります。

「世界に一つしかないカップに入れる、世界に一つしかない石鹸」は、まだ商品化はされていませんけれど(笑)、もしもご希望の方がいらっしゃればご連絡くださいね。私の大好きなプロ友をご紹介いたします。

少年の頃には本気で鳥の学者になりたいと思っていたという夫のために、「世界に一つしかないカップに入れる、世界に一つしかない石鹸」にこんな本もつけました。6月のメイン州オガンクィットの、海を見下ろす美術館で見つけた「MAINE BIRDING TRAIL〜The Official Guide to More Than 260 Accessible Sites」です。自然の宝庫メイン州の鳥跡とでも言えばよいでしょうか。260もの鳥それぞれについて、出会える場所を詳しく紹介しています。
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By 池澤ショーエンバウム直美
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グローバルキッチンメニュー
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8月16日(木) やっぱりブルークラブよりは日本の蟹
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 07:02| Comment(2) | パートナーシップ
この記事へのコメント
随分昔にシェービングブラシは"卒業”しました。

今では、自宅用のやや大きなのと旅行用に小さなもののシェービングフォームを使用中です。

Posted by T at 2012年08月17日 10:30
ああ、やっぱりそうだったんですか。友と私の企ては実用的ではなかったんでしょうかね(笑)。子供心に父が、取っ手の付いたカップを泡立てて、ブラシで顎を泡だらけにしていた姿を思い出します。時には皮のネクタイのようなものでカミソリを研いでいた姿も。懐かしい思い出です。コメントをありがとうございました。
Posted by T様へ at 2012年09月02日 23:07
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