2012年06月17日

175歳、万歳!!のコンサート

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ご丁寧な手書きでその手紙が届いたのは、ゴールデンウィークが明けた頃だったと思います。それは、6月9日の土曜日に行われる「175歳コンサート」へのご招待状でした。差出人は、私が数年ほどコンサルタントとして仕事をしていた先の理事の方です。

いつも大きなお部屋におひとりで執務をなさっていて、たまにお昼の食堂で同じテーブルについて四方山話を交わす程度でしたが、その素敵に飄々としたお人柄が大好きでした。ですから、ご家族やご友人ばかり50人ほどの内輪の機会に、お声をかけてくださったことをとても嬉しく思いました。

昭和4年のお生まれですから、今年でもう83歳になられます。数々のご要職を歴任なさった後に、65歳からヴァイオリンを始められました。ヴァイオリンばかりではありません。歌もお歌いになるのです。

もうお一方の素敵な紳士は、さらに遡って大正9年のお生まれですから、92歳になられます。大学時代にヴァイオリンを始め、卒業してからは大手商社に入社なさり、海外での長期勤務を繰り返す人生を歩まれました。1952年には、煙草の葉の買い付けで1ヶ月も北部ギリシャに滞在なさった、というほどのツワモノです。

さて、お気づきになりましたでしょうか。
83+92=175、そう、ちょうど1週間前の土曜日に都内のホールで開催されたのは、このお二人のジョイントコンサートだったのです。

ところが、私は日本におりません。なんとも残念な気持をお伝えすると、すぐにこんなお返事をいただきました。

「それでは、よろしければ最終リハーサルにおいでになりませんか?」

ということで、出発前日の昼間、年長の紳士のご自宅で、まずはご一緒にお食事をし、リハーサルに立ち会って、午後のティータイムでは焼いて持参したケーキを召し上がっていただくという何とも贅沢な時間を頂戴することとなりました。

もちろん当日のプログラムに沿ってのリハーサルです。2台のヴァイオリンの二重奏に始まって、それぞれの方々のソロ演奏、また2台のデュエットがはいり、、、、と繰り返される中で、83歳の紳士が、ピアノの伴奏で、オペレッタ「ミカド」の中の曲や、フォスターの曲を歌います。朗々としたテノールです。

友人が、大成功に終わった9日のコンサートの模様を、写真つきで報告してくれました。
それがこちらの写真です。
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その報告によれば、

「コンサートはご家族が総出でサポートをされ、ご長女の婿さんが司会。お嬢様たちが、始まる前の受付やパーティの準備。出された食べ物は、ご自宅の畑のえんどう豆など、ほとんど手作りのものでした。お土産にはかわいい袋に入ったクッキーが一人ひとりに渡されました。心温まるコンサートでした。」

ヴァイオリンのことを初めてお聞きして正直に賞賛の念をお伝えしたら、こんなお言葉が返ってきたのを思い出します。

「所詮は『年寄りの道楽』です。私は何の才能もありません。ただ人間様と音楽に興味があるだけです。」

175歳、万歳!!

リハーサルで聞かせていただいた「懐かしき愛の歌」という歌がとても美しいメロディーと歌詞でしたので、終わってから83歳のテノール歌手にお聞きしてみたら、J.A.Molloyの「Love’s Old Sweet Song」という曲に、ご自身で翻訳した詞をつけたとのことでした。

なつかしのはるけき日
霧わきて霞む頃
夢に浮かぶ思い出の
甘き愛の歌の声
(略)
二人の影揺れ揺れて
心ふさぎ悲しき日
なおも聞こゆ愛の歌
今もなお

なんだかほかっと癒されます。

175歳、万歳!!
こんな風に年をとれたら、、、、
By 池澤ショーエンバウム直美


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昨日のグローバルキッチン http://blog.goo.ne.jp/naomiwakuwaku 
6月16日(土):メイン最後の夜のこと
       

posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 12:11| Comment(0) | エイジング
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