2012年06月05日

昨日の続き〜バケットリストはまさかのトロブリアンド

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6月最初の土曜日の、ようやく日の落ち始めた庭に涼風がわたる中、いったい何が起きたというのでしょう。

その時、たまたま私がいたのは5人ばかりの小さな輪の中。ええ、男も女も入り混じっています。年齢は私よりも若干上ぐらいでしょうか。誰がどうしてそんなことを言い出したのかは思い出せないのですが、気づいたら、みなで「バケットリスト」の話に夢中になっていたのです。

「Bucket List」の意味がわからずキョトンとしている私に、他の4人が口々に説明をしてくれます。結局それは一言で言えば、「死ぬ前にやりたいこと」。Bucketとはもちろんバケツのことですけれど、「kick the bucket=バケツを蹴る」と言えば、死ぬことを意味するということも教えてもらいました。

「ほらほら『Bucket List』という題の映画があったじゃない、ジャック・ニコルソンとほらほら誰だったかしら、、、ええと、ねえ誰か思い出せない?」

こんなところは、日本であろうがアメリカであろうが、我々の年代が集まればいずこも同じです。ええと、ええと、ほら、ほら、う〜んもう、ここまで出てきてるんだけれど、あの余命6ヶ月を宣告された2人の男性の話、、、、」

そこで私が手を挙げました。「はい、モルガン・フリーマン?」

答は大当たり。バケットリストを知らなかった私の株が、少しばかり上がりました(笑)。邦題は「最高の人生の見つけ方」でした。

さて本題に戻りましょう。私たちはそれぞれに「What is your bucket list?」という難問に答えることになりました。「考えておきます。」などという猶予は与えられません。順番が来たらすぐに答えなければなりません。

一人目はビル。
「リンゴの木を植えたんだ。あれに実がなるのを見たい。梨と桃も植えて果樹園にしたい。」

二人目はスーザン。
「外交官時代に中国赴任を打診をされて、子どもがまだ小さかったものだから断ってしまったの。やっぱり中国に行きたい。」

三人目はデニス。
「オートバイに乗ってアメリカ中を走り回りたい。『モーターサイクルダイアリーズ』みたいにね。」

そしてまわってきた私の番。とっさに、本当にとっさに口をついて出たのが、
「トロブリアンド諸島に行きたい。クラの儀式に立ち会いたいんです。」などという、かなりマニアックな、奇想天外な言葉でした。まずもって、「モーターサイクルダイアリーズ」がどんな映画かを知っている人がいたとしても、トロブリアンドがどこにあって、クラの儀式が何なのかについてなぞ、いったい誰が知るでしょう。

すると突然あわて出した5番目のロジャーが、

「あ、あ、ありえない! それは僕のバケットリストと同じじゃないか! マリノフスキーを読んでからずっとそう思っていたんだ。」

これには私もあわてました。夫にも言ったことのない私の心の奥に眠っていたバケットリストが、これまた誰にも言ったことがないというロジャーのバケットリストと一緒だったのですから。しかも、私たちは文化人類学者でもありませんし、たまたまその場に居合わせた20人のうちの5人にすぎません。その5人が何となく立ち話を始めて、何となくバケットリストの話になっただけなのですから。

たぶん宿題として時間を与えられていたならば、全然別の答になっただろうと思います。
きっとロジャーも同じです。そうではなかったからこそ引き出された、自分でも気づかぬ願いが、まさかトロブリアンドだったとは!!!

皆様のバケットリストは何ですか?
考えてはだめ、すぐにお答えくださいね。

By 池澤ショーエンバウム直美



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6月4日(月):ポットラックパーティーには何を?
       

posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 08:20| Comment(0) | マイドリーム
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