2012年02月09日

美しい朝と、晴れやかな昼と、おごそかな夜

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 何て美しい朝だったでしょう。私の部屋にすら光が影を織りなして。
 何て晴れやかな昼だったでしょう。高い空は眩しく輝いて。
 何ておごそかな夜だったでしょう。昇る大きな赤い月が下界を照らして。

 最近心打たれた言葉の2つ、いえ、2人の言葉。

 ひとりは89歳になったばかりの詩人で墨彩画家の加島祥造さん。信州・伊那谷に独居しています。

 
 「いつものように独り茶をして、まず玉露を淹れ、つぎに抹茶をのんでから目を外に向ける。(中略) 車とテレビと新聞はないし、耳が遠くなったので電話とラジオは役に立たない。コンピューターも使えない。このように言うと、まるでダルマみたいにただ坐って日々を過ごしているかのようですが、そうではないのです。補聴器で人と話せますし、読みたい書物は十分にあるし、今年からは電子書籍用のキンドルやアイパッドも使う。(中略) 文章を書くことや墨彩画を描くことは、一日に二、三時間しか続きません。朝食前の独り茶に一時間ほど坐る。来客に接する、午後の昼寝や夜の風呂までを加えると、忙しいと言えるほど一日が早く過ぎる。」 (「本の窓」2月号)

 もうひとりは93歳の日本画家、堀文子さん。69歳でイタリアの古都アレッツォ郊外にアトリエを構え、80歳を過ぎてからペルーやヒマラヤ山麓に取材に出かけています。

 「ヒマラヤの山麓に咲くブルーポピーを、どうしてもこの目で見たかったのです。もしもやりたいことがあるのなら、自分の力ですることです。人に相談してはいけません。『また今度』と言うと、二度とチャンスは来ないのです。私はやりたかった大抵のことはしましたので、悔いはありません。」

 「最近、『ニュートン』『ナショナルジオグラフィック』といった雑誌を読みふけっています。原子力発電に変わる新しいエネルギーの問題、アフリカの先住民の話題など、すべてが面白いのです。(中略) 自分が目減りしないように、ちょっとでもマンネリにならないようにと、常に驚いて不安で仕方のない人生を送ろうと心がけてきました。」 (「朝日新聞」1月27日)

 一見正反対にも見える加島さんと堀さんの生き方は、美しい朝と、晴れやかな昼と、おごそかな夜のどれもが素敵なように、、、、、、、素敵です。
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:43| Comment(0) | エイジング
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