2012年02月08日

最高の人生をあなたと

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 ジャパンタイムズ紙の100点満点に近い映画評に惹かれて、4日の封切り日に駆けつけた映画は「最高の人生をあなたと」。さぞや混んでいるだろうと思ったのに、なんとガラガラです。

 解説によれば、「どのように年齢を重ねるのが最高の生き方なのかーーー高齢化が進む先進諸国に共通するこの命題を、本作はユーモアを交えながら軽快に紡ぎだします。そこには、年齢に逆らう(アンチ・エイジング)ではなく、年齢とともにしなやかに生きる(ウィズ・エイジング)効用が謳いあげられています。」

 中味は、老いを受け入れて生き方をそれらしく変えるべきだという60歳間近の妻メアリーと、「僕は変わりたくない。仕事をしたい。」と反抗する建築家の夫アダムとの物語。

 まあ確かに、若い世代には興味がないテーマでしょう。では、当事者世代には?

 面白いと言えば面白い、でも、正直、100点満点ではないなあ、と、言ったところでしょうか。根本にある葛藤が普遍的なものであるだけに、かえってシチュエーションの違いが気になって共感に繋がらなくなってしまうのです。

 それでも、同世代の人には、全く日本人らしくない表現方法を取る夫婦のあり方を見るだけでも、一見の価値はあるかもしれません。

 いくつかのシーンはとても印象的です。たとえば、医者に運動をしろと言われてプールでアクアビクスのクラスに加わるものの、ぴちぴちした若い女性たちの中で憮然とするメアリー。
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 鏡の前で老眼鏡をかけたり外したりしながらマスカラをつける彼女には、思わずわが身を重ね合わせてしまいますし、迷いの中でどうしてよいかわからずに呆然と頬杖をつくアダムは抱きしめたくなります。
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 そして、溝が深まった二人が、同じバスタブの中で向かい合うように体を伸ばし、目を閉じて湯につかる場面は素敵です。それは長い間、喜怒哀楽を分かち合ってきた者だけが持つことのできる時間です。

 最後はもちろんハッピーエンドです。だからこそ「最高の人生をあなたと」などと言うタイトルになるのでしょうが、私はどちらかと言えば、原題の「LATE BLOOMERS」(遅咲きの花)の方が好き。

 ちなみに、メアリーを演じるのは、大女優イングリッド・バーグマンとイタリア人のロベルト・ロッセリーニ監督の娘である、美女の誉れ高きイザベラ・ロッセリーニですし、アダムは「蜘蛛女のキス」でアカデミー賞主演男優賞に輝いたウィリアム・ハートです。

 なのに初日はガラガラ。

 ところで、松葉杖を電車の中に忘れて下りてしまった人の話を聞いたことがありますけれど、私、目下、愛用の三角巾が行方不明です。家のどこかにあるはずなのですけれど。仕方なく、スカーフを縛ってみたら、これがなかなか行けるのです。スカーフならば色とりどりのより取り見取り。しばらくは、三角巾でお洒落をします(笑)。
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posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:19| Comment(2) | エイジング
この記事へのコメント

こちらの三角巾の方が素敵ですね。
当分の間白いのが見つからない方が良いのでは?
Posted by 邁 at 2012年02月09日 00:05
私もそう思ったのですが、ひとつ弱点があることがわかりました。あんまり衣服の一部のようで、目立たないものですから、電車の中でぐいぐい押されてしまったりして。やっぱり味もそっけもない元祖白三角巾にはそれなりに「警戒注意報」的役目もあったのですね(笑)。ということで、外へ出る時は、ベッドカバーの下に潜り込んでいた白いやつを身につけることに致しました。
Posted by 邁さまへ at 2012年02月10日 13:25
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