2011年04月23日

アメリカ社会のパートナー文化

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 先週プエルト・リコから帰って来るや、なんだかんだと忙しい日々が続いています。パートナー文化が定着しているここ、アメリカでは、当然のことのようにカップルでの参加が求められる場合が多く、招く側に立った時も、招かれる側に立った時も、疲れているから、めんどうだからと言ってひっこんでいるわけにはいきません。きちんとした場に出れば出るほど、身も心も引き締まると同時に、知識の浅さや、マナーの至らなさ、語学力の貧しさなどに赤面をします。

 それでもここ数年、そうしたいわゆる「社交」(この言葉はどうも好きにはなれませんが)の場を経て、少しずつ度胸がついてきました。どういう場にはどういうものを着て、どういうことをどういう具合に話せばよいかについても、何となくわかってきました。

 そう思えばこれもまた良い機会。パートナーをサポートするための仕事のうちと割り切って、たくさんの恥をかきながら、学び、成長させてもらうにこしたことはありません。

 ただこれが重なると、時としてとても疲れます。今の私がまさにそうです。たとえば、、、、、

 食べることもコミュニケーションです。立席のパーティーならまだ誤魔化しがきいても、フォーマルな着席の場となると、見苦しくお皿に食べかけのものを残すわけにはいきません。特に、招いたホステスが料理人の場合にはなおさらです。

 こうした機会がたまたま一日のうちに昼と夜に続いたとしたらどうなるでしょう。どんなにおいしい食事でも空腹でなければ食べるのは辛いものですし、とりわけ今のこの時期にそうした食べ方をすることはひどく気が引けるものです。

 そうした機会が重なってとうとう胃がストライキを起こし始めました。朝起きるとすでに車酔いのような感じです。それが昼日中ずっと続き、食欲が全くありません。食べることを考えるとますます酔いが激しくなります。困ったものですけれど、今夜もまた、これから出かけなければなりません。

「具合が悪い」と言えば周りの方に気を使わせることになりますし、「食べてきたばかりで」などと言えば「何て計画性のない!」とあきれられるでしょうし、「これこれのお昼の会食があって」などと本当のことを言えば、自分の一日の予定を事細かに他人に語る人のように、とても野暮です。結局は胃薬の力を借りながら、ほどよく上手に切り抜けなければなりません。これもまた知恵とスキルのひとつです。

 ところでこのパートナー文化、面白いのは別段、夫婦でなくてもかまわないということ。結婚をしてなくたってパートナーはパートナー、誰も何とも言いません。しかも昨年と違う人と一緒だからと言って、これまた誰も何とも言いません(笑)。ここらへんがアメリカ社会の実に大らかなところです。

 帰りがけに市場を通ったら、農家の方が春らしい花束をたくさん並べていました。今夜はこれを抱えて出かけます。ついでに言えば、招かれた場合に手ぶらというのもまた無粋。花かワインかチョコレートボックス、というのがこちらの定番アイテムです。

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今週のグローバルキッチン http://blog.goo.ne.jp/naomiwakuwaku 
4月20日(水):プエルト・リコの市場フォトツアー
4月21日(水):まさかの天ぷら 青バナナ
4月22日(金):メキシコからタイへ〜石臼トントンの思い出
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 06:30| Comment(5) | パートナーシップ
この記事へのコメント
こんにちは!
河口湖へPCをもたずに来ました。
今朝は雲一つない快晴です。SBの電波が弱く肌寒い外で書いてます。
お腹の調子が早く良くなるように祈ってます。
Posted by 邁 at 2011年04月24日 06:15
とっても素敵なカードをありがとうございました!大変嬉しく拝受いたしました。
遥か彼方より私の体調をお気遣いくださいましたこと、心より御礼申し上げます。

私の胃腸はさておき、食欲の失せた直美ちゃん、どんなにお心細いことでしょうか。
かつてない大地震による不安やご心労が重なって、さすがの強靭なお身体も悲鳴を上げられたことと推認いたします。

かくなるうえは、お身体の発した正直なSOSのお声に従って、ご無理なさらず胃腸をやすめていただくしかございません。知恵とスキルにとどまらず、体力・気力・知力と三拍子揃ったうえに、魅力と財力も備わった直美ちゃんですから、小休止されて回復なさってからでも、取り戻すチャンスは十二分にあること請け合いです。
従って、胃袋を酷使なさるコミュニケーションは当分お預けになさり、しばし滋養のあるお食事を続けて、五臓六腑をいたわってくださいね。

ところで、グローバルキッチンでご紹介されていた「12種類の野菜スープ」食指が動きました!ちなみに、私は主人がつくってくれる「多くて10種類の野菜味噌スープ」を毎晩飲んでいます。
オリゴ糖で味つけした「カボチャの煮つけ」も絶品。胃腸に優しいので、直美ちゃんにもお届けしたくなりました。
私のように、胃腸薬の力を借りながら、パートナーにサポートされるばかりで生きている人間もおりますよ(笑)

つい長くなってしまってごめんなさい。
一日も早くお元気になられますように。
Posted by 年下の姉♪ at 2011年04月25日 01:40
いつも暖かいお言葉をありがとうございます。これからお昼ご飯を食べるところです。「多くて10種類の野菜味噌スープ」と「カボチャの煮付け」を夢見ながら、ひとり寂しく台所テーブルで昨日の残りものをいただきます。この、「スティファド」という古くからギリシャで食べられていたスープもとてもいいんです。トマトジュースと赤ワインと、赤ワインビネガーの3つの赤で牛肉とペコロスを煮込みます。栄養価や胃腸への優しさから言ったら、とても野菜味噌スープには及びませんが、いつか私が作るスティファドもまた食べてみてくださいね。
本当になんて素敵なご主人様!何て素敵なお二人でしょう!私なんか昨夜はさすがに何だか惨めになりました。一日中お客様のためにお料理を作っていて、終わったら終わったで洗い物の山。唯一主人のやることと言ったら、テーブルから汚れたお皿を台所に運ぶだけ。しかも先ほど「のスティファド」の残りを捨てようとするんです。一生懸命時間をかけて作ったのに、何たるデリカシーのなさでしょう(涙)。もちろん慌てて止めました。「捨てないで!おいしいし、手がかかってるんだから。私が明日のお昼に食べる!!」
というわけで、これから私のお昼になるのがこの捨てられかかったシチューです。
年下の姉さまがうらやましい、、、、、
Posted by 年下の姉さまへ at 2011年04月26日 00:22
直美ちゃん、それは、デリカシーの欠如ではないと思われます。

先生様には、前日のお料理を保存して、翌日直美ちゃんに召し上がらせることなど想定外であられたのではないでしょうか。

翌日には翌日の気分がありますし、体調も変わります……その時に、最愛のパートナーが、外食に出かけたければ、外食するもよし、何か作りたくなれば、自宅で調理してもいいだろう……そんな、おおらかなお考えしかおありにならなかったと思うのです。
むしろ、パートナーを尊重し、大切にすればこその行為ではなかったかと、私は理解しました。

残り物をスパッと捨てようとなさった先生様には、米国男性らしい大胆なスケールの大きさを、そして、明日も食べられるのよ…と必死で防がれた直美ちゃんには、大和撫子らしい堅実さが、感じられました。

唇歯輔車のご関係が伝わる微笑ましいエピソードと受けとめていますよ。
Posted by 年下の姉 at 2011年04月26日 14:30
姉さまの解釈に救われてだいぶ気持ちが楽になりました。ありがとうございます。パートナーの「おおらかさ」に私もおおらかに対処していかねばなりませんね。
Posted by 年下の姉さまへ at 2011年04月28日 06:09
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