2010年03月10日

やっぱり私はこっちの世界

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 だいたいがあきらめが早く、怒りのエネルギーの量も人並み以下のものですから、めったに怒ることはないのですが、このところ立て続けに2回も怒ってしまいました。しかも、同じ所でです。

 めったにない分だけ、こちらもパンチをくらいます。怒ってしまった後で、その跳ね返りが来て、やたらドキドキとしてしまうのです。

 最初の一回はつい先日のこと。少しばかりまとまったお金を、別の口座に移す必要があって、通帳と印鑑を片手に銀行で順番を待ちました。金額を書き込んで、きちんと印鑑を押して、窓口に差し出すと、

「お客様、ご本人であることが確認できるものをお持ちでしょうか?」
「いえ、ありません。昼間銀行に来られない娘の代理でまいりました。」
「それではお引き出しはできません。ご本人にいらしてもらってください。」
「ええ、でもそれができないから、、、、、、、」
「そうおっしゃっても規則は規則ですから。」

 こんな押し問答の間も、カウンターの向こうの女性はきわめてビジネスライクにマニュアル通りの対応をします。そこで、つい言ってしまったのです。

「銀行という所は、自分のお金を下ろすこともできないんですか!」

 通帳を取り戻し、きびすを返して立ち去りながら、足がガクガクと震えてきました。相手に対してではなくて、怒ってしまった自分に対してです。まだ別の用件も残っていましたのに、恥ずかしくてその場に居続けることができません。

 一息ついて、別の支店に行って、続きの用件を片付けることにしました。便利なことに同じ通りをはさんでもうひとつあるのです。(これも吸収合併のおかげ)

 「何かお困りですか?」 と、声をかけてきてくれた優しそうなフロアレディーの方にことの経緯を話すと、

「そうですか、99万円までなら本人確認は不要なんですけれどねえ。」

と、気の毒そうな顔。けれども、それは、「とりあえず99万円になさったらいかがですか?」 という、私への暗黙のメッセージでした。私が出金票を書き込む姿をニコニコと見守っていてくださったのですから。

 それからしばらくたって、今日のこと。
 夫のキャッシュカードを預かって、お金を下ろそうとしても、どうしても機械が受け付けてくれません。そばにあった電話機を取って状況を説明すると、

「お客様、そのカードはお使いになることができません。先日、何度か間違った暗証番号が使われましたので無効になっております。」
「そ、それ、私が間違えたんです。」
「どなたがお間違えになろうとも規則は規則ですので、昼間のあいているお時間にご本人が再発行の手続きをなさってください。」
「それは無理です。急いでいますし、本人が来ることは当分できませんので、私が来たのです。何とか使えるようにしていただけませんか?」
「申し訳ありませんが、規則ですのでそれはできません。」

 そこで、また余計な一言を言ってしまいました。

「せめてお宅様が3時以降も開いていらっしゃればよろしいのに。土日も夜も閉まっているのでは、手続きにおうかがいすることもできませんね。」

 そして、また自分が言った言葉の揺り返しをくらって、オタオタドキドキしてしまいました。

 それにしても、これがどんな事情にも関知しない完璧なセキュリティーというものなのでしょうか。そして、こうして一分の隙もなくビジネスライクに対応することが、完璧なホスピタリティーというものなのでしょうか。

 朝には心配していた雪も溶けて、車で仕事に行くことができました。
 昨日の誓い通り、力いっぱい良い仕事をさせていただきました。
 規則もマニュアルもない仕事です。
 講義を終わって教室を出たら、私の大好きなキャンパスは、梅の花が満開でした。
 風が優しい香りを運んできます。

 やっぱり私はこっちの世界の方が向いています。
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | その他メッセージ
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