2009年01月30日

「暖かいね」と話しかければ。。。。。。。

「ただいまあ!」 と勢いよくドアを開けると、玄関ホールは冬の世界から一転して蝶々が飛んでいそうな春の陽気。それもそのはず、暖房をつけた部屋のドアが開けっ放しです。「お帰りなさい!」 という声のする方に階段を上がっていくと、そこに待っているのは常夏の世界。床がぬくぬくと暖められている上に頭上にはエアコンの暖気が回遊しているのです。「暖かいね。でもちょっと暑すぎない?」 と床暖房のスイッチを切ろうとすると、「いや、寒い。」 と答える人。
 
 暖められた部屋の扉を開けたまま玄関を暖かくするのも、たぶん後から帰ってくる私への思いやり。「物騒だからちゃんと鍵をしめておいてね。」 と言っても、玄関の鍵をしめないのも、たぶん私への思いやり。と、考えればそれも嬉しく思えますが、一方では誰も居ない家に帰っても家中が適切な温度に保たれているアメリカのセントラルヒーティングシステムと、犯罪率の高さゆえにメインエントランスも各人の住まいのドアも内側からは施錠しなくてもすむアメリカのセキュリティーシステムが身についてしまっているだけなのかもしれません。

 そんな暑さ寒さの感覚や、安全性の感覚にズレがあっても、やっぱり「ただいま!」 と言って「お帰り!」 と答える人がいて、「ただいま!」 の言葉に「お帰りなさい!」 と答えることができるのは幸せなことだと思います。たとえ「暖かいね。」 と話しかければ「寒いよ」 とチグハグな答が返ってきても、そんな日々の何気ない会話ができるのは幸せです。

 《「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ》 (俵万智)
 《「暖かいね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ》 (池澤直美)
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 07:28| Comment(1) | TrackBack(0) | パートナーシップ
この記事へのコメント
いい会話ですね!

(夜になってやっと読ませていただきました。)
Posted by T at 2009年01月31日 00:05
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