2012年09月30日

風が暴れる中秋の名月の夜に

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部屋の中でも聞こえるぐらいに、風がうなり声をあげています。
表に出てみたら、雨は全く降っていないのに、風だけが大暴れです。
けれども、暗い空は美しく澄んで、白い雲が超特急の速さで流れていきます。

そんな中に、煌々と輝く満月を見つけました。
大きな光の環で囲まれています。
風が不純なものを全部吹き飛ばしてしまったのでしょうか。
神々しいほどの、特別な美しさです。

昨年の「中秋の名月」は9月12日でした。
日本よりも13時間遅れのワシントンで、夫と一緒に月を探して歩きました。

今日、グローバルキッチンの最終回が終わりました。
私は今、心地よい疲れの中で風の音を聞いています。

いつも誰かしらがお残りになって、夜が更けるまでなんだかんだの女子トークを続けます。1回目も2回目もそうでした。今日だってたぶんそうなるだろうと思って、庭にお月見用の椅子まで並べていたのです。特別なワインとお団子を用意して。

けれども、帰りの足のことを思えばお引き留めするわけにはいきません。
九州から飛行機に乗って参加してくださった方は、今晩は帰るのをあきらめて、悪天候を予想してすでに朝一番で予約をしていたという羽田のホテルに泊まり、明朝の飛行機でお戻りになることになりました。

お天気ばかりはどうすることもできません。
それでも、明るい日差しが差し込む昼間に、予定通りに皆で集まり、作り、語り、笑いながら、心通わす時間を持てたことを本当にありがたく思います。

By 池澤ショーエンバウム直美
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9月30日(日):サーモンの下には?〜メープルサーモン三段重ね
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:34| Comment(0) | グローバルキッチン

たいしたものです、「孫力」

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東京に戻ってすぐのことでした。
都心の店で窓に向かって坐っていると、後ろにタタタタと誰かの気配。
そして一声、「グランマ!」

まさかと思って振り向いた先にいたのは、やっぱり、、、、
そう言えば、前日に私の予定を娘に告げていましたっけ。

「はい、これ」と渡されたのは、大きな封筒に入った何か。
「おうちであけてね」と言われ、約束通り帰ってからそっと開けてみたら
小さな少年が一生懸命描いたヒマワリの絵でした。

段ボールを繰りぬいて作った額縁には赤とオレンジのフェルトが貼られ、クレヨンで縁取りされています。額縁の中の絵は、黒い紙の上に大きなヒマワリの花が3本。どうやら絵具を使って型押しをしたようです。ヒマワリの花には緑のクレヨンで茎と葉が描かれて、茎の先端はちゃんと地面に届いています。

私にとっては、著名な画家のヒマワリよりもずっと心の奥に届きます。
眺める度に暖かな気持ちが溢れてきて、眺める度に、「この子を守りたい」という強さが湧いてきます。それはいつの間にか、特定の「この子」への思いからもっと大きく膨らんで、次世代、いえ次々世代の不特定多数の「この子たち」を守らねば、という使命感にも似た願いに繋がっていきます。

裏側の、ボール紙の上に黒い紙が貼られた上には、手でちぎったらしい黄色い紙が貼られ、茶色いクレヨンでこんな2行が書かれています。
 
       グランマだいすき
       Grandpa I love you.

もちろんまだ字が書けるわけではありませんから、これは口で言った言葉を娘が文字にしたのでしょう。けれども、その下に深緑色のクレヨンで書かれている名前は、左右が逆になっているところはあるものの、たしかに小さな画家のアブストラクトな自筆です。

以来、だいじに本物の額縁に入れて飾りたいのに、入れてしまえば裏側が見えなくなってしまう、というジレンマから抜け出せずにいます(笑)。

アメリカのグランパにすぐさま写真を撮って送ったら、こんな返事が返ってきました。

「写真を大きく印刷して書斎に飾ったよ。顔を上げればいつでも見える。」

そういえば、昨年創刊された「孫の力」という隔月発行の雑誌も、今月で第8号になるとか。各号の特集がふるっています。たとえば、こんな具合。

第一号:大丈夫 孫がいる
第二号:一緒に暮らそう!
第三号:孫を幸せにするお金の使い方大研究
第四号:祖父母と孫をつなぐ乗り物大特集
第五号:大切な教育の話
第六号:夏休み、孫と何します?
第七号:孫となかよくなる読み聞かせ術
第八号:孫といっしょに習いごと

いまだ読んだことはありませんが、そのうち定期購読を始めたりしそう(笑)。
コンセプトは、「孫となかよく暮らすためのしあわせ情報マガジン」であり、「孫はあなたの未来です。孫は目の前で遊び、笑い、呼吸する、『今を生きる未来』そのものです。」

「孫と孫世代の子供たちを愛し、同時に日本や家族や自身の未来を慈しんで希望を抱くこと。それは大きな試練の只中にある日本で今、おそらく必要とされていることのひとつだと本誌は考えます。」

いやはや、たいしたものです、「孫力」。

By 池澤ショーエンバウム直美

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9月29日(土):メープルサーモンは秋鮭?それともトラウトサーモン?

posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 00:48| Comment(0) | グランマ

2012年09月28日

キャディラック山頂から京王線の車内へと

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「1916年、ウィルソン大統領の時代、メイン州の南、マウントデサート島に作られた国立公園『Acadia National Park』は、6千エーカー(24.28平方キロ)から始まりました。その後、このたぐいまれな自然の宝庫を愛する裕福な篤志家たちの金銭的支援によって、今では当時の8倍以上の広さ、数字にして4万9千エーカー(198.3平方キロ)です。支え守ってきた人たちの歴史の中には、ロックフェラー家やカーネギー家、ヴァンダービルト家など、アメリカ史上の富豪と呼ばれる名が見られます。」

これは、9月7日に書いたブログの書き出しの言葉。
あの日、私たちは、アーカディア国立公園に14あるうちの2つのトレールを歩きました。もちろん初心者コースです。

あれからもう3週間もたつなんて、と書きかけて、ふと気づけば、実はまだ3週間しかたっていないことに驚きます。あの別世界のような日々は、ずっと遠くに行ってしまったような気がします。

毎年200万人以上が訪れるだけあって、この国立公園は実によくできていました。麓から全長約27マイル(43キロ)のループロードをたどれば、鬱蒼たる森林や、轟音と共に波が岩に砕け散る「Thunder Hole」や、砂浜がどこまでも続く「Sand Beach」などのいくつもの見所を経て、この公園の一番高いキャディラック山(Cadillac Mountain)の頂きまで行くことができるのです。

「一番高い」と言っても、たかだか1530フィート(466メートル)ですが、よく晴れた日の360度のパノラマは圧巻です。朝日を見に来る人もいれば、夕日を見に来る人もいます。ひとりたたずむ人もいれば、大勢で眺めを楽しむ人たちもいます。

そんな中で、斜面に寝たまま、いつまでもいつまでも赤ちゃんと遊んでいる若いお母さんがいました。赤ちゃんを支えた二本の腕を空に向かって高く伸ばすと、キャキャッと赤ちゃんが笑います。するとお母さんは腕を折り曲げて、愛おしそうに赤ちゃんを胸の上で抱きしめます。そんなことをずっと繰り返しているのです。ベビーもママもとびっきりの笑顔です。いつまでも心に留めておきたい幸せな風景でした。

昨日、千歳烏山から乗った京王線の車中でよく似た光景に出会いました。小柄な若い母親が、幌をかぶったバギーの中の小さな赤ちゃんを、愛しくてたまらないと言った様子でずっとあやし続けているのです。時々、身をかがめて頬っぺたをくっつけたり、頭をなでたり、じっと目を見つめたり、、、、バギーの中のベビーの顔は見えませんが、お母さんは、目的地の上北沢の駅に着くまで、あのキャディラック山頂の母親と同じに、ずっと、とびっきりの笑顔でした。これもまた、心に留めておきたい幸せの絵でした。

きっと私も、娘たちにああして笑いかけ
きっと私の母も、私にああして笑いかけ
きっと私の祖母も、母にああして笑いかけ
きっと私の曾祖母も、祖母にああして笑いかけていたのでしょう。

そうした流れの中で、今ここに私たちがいます。

                              By 池澤ショーエンバウム直美

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9月27日(木):カナディアンノスタルジーのメニュー
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 00:07| Comment(0) |

2012年09月27日

「中途半端でも、半分でも、ゼロよりは」という覚悟

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「ママぁ、○月○日、日本にいる?」
「ナオミさん、○月はどこにいますか?」
「池澤さん(時にナオミ先生)、○月の○週あたりは東京でしょうか?」

最近とみにこんな出だしで始まる連絡が多くなりました。
そしてそれに正比例するように、

「残念! いないの。」
「残念ながら今回は参加できないけれど、みんなによろしく伝えてね。」
「すみません、お受けできないのは甚だ残念ですが、またの機会がありましたらぜひ。」
「ごめんなさい、お役に立てなくて残念です。」

などと言う返事も多くなりました。

同じことはアメリカでも起こります。
ついこの間だって、あちらを発った日と、その翌日に、夫婦そろって出かけたい、ちょっと素敵なパーティーがありました。

日本人講師が家庭の事情で突然帰国をすることになり、困りはてた大学から1学期間だけ代理をしてくれないか、と頼まれた時だって、「残念ながら、、、、」。

いくら自ら選んだ道とは言え、こんな風にどっちつかずの身がなんとも寄る辺なく、「残念」を繰り返す身の寂しさにしょんぼりとすることも多々あります。

でも、覚悟をするしかありません。アメリカではアメリカでできることを精いっぱい、日本では、日本でできることを精いっぱいやりましょう!と。家族とたくさん一緒に過ごして、会いたい人たちにたくさん会って、こんな自分でも役に立つことがあれば喜んでお受けして、たとえ中途半端になったって学びたいことがあれば臆せず学びましょう!と。

ということで、先日申し込んだ講座は全6回。とは言え、そのうち出席できるのは半分だけです。それでも「半分聞ければ、全く聞けないよりもずっとまし」と思うことにしました。

今日から月に一度のフラワーアレンジメントの講座にも通い始めました。と言ったって、これもまた、来年3月までの6回のうち、出席できるのは今日を含めて3回です。それでもやっぱり思ったのです。「半分でもゼロよりはまし」と。

今日のテーマは「お月見の花」。
移り変わる季節を感じながら、すすき、りんどう、トルコ桔梗、羽毛鶏頭、われもこう、ドラセナ、秋の花を飾って、和紙でくるりとくるみました。

オアシスの使い方も、オアシスへの挿し方も、デザインの基本も、知らないことだらけでした。いくつになったって、知らないことを学ぶのはワクワクと心躍ります。

自分で作ったアレンジメントを大事にかかえて持って帰りました。
今年の中秋の名月は9月30日。今度の日曜日です。
気温も下がってしのぎやすくなりました。教えていただいたように、毎日きちんとオアシスに水をふくませれば、きっとそれまで美しくもってくれるでしょう。
もしも澄んだ夜空に満月がかかったら、アレンジメントをお供えしましょう。
ついでに心通う人たちと一緒にお月見ができたなら、また何と素敵なことでしょう。

By 池澤ショーエンバウム直美


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9月26日(水):グローバルキッチン3つの楽しみ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 00:14| Comment(0) | 暮らしの知恵

2012年09月26日

あっぱれ 爽やか

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長い一日でした。けれども、いい日でした。
たくさんの笑顔に会いました。
たくさんの優しさに包まれました。
こうして、帰国してからまだ1週間ちょっとの時間が、急ぎ足で過ぎていきます。

還暦という特別なお誕生日を迎えた友に、お祝いのメールを送ったら、すかさずこんな返事が返ってきました。

「40代を終えて50歳に突入する時はわけのわからぬ不安に駆られていました。
 でも、五十代がなんとも楽しく過ぎ、今六十代の仲間に加わることが『面白い』のです。『ああ、今日もいい日だったなあ』と一日を終えることが、『ああ、いい人生だったなあ』ということになるのでしょうか。これからもよろしくお願いいたします。」

若い時から寸分変わらず、飄々と美しく自分の道を歩いている自慢の友です。

かたや、こちらはカリフォルニアから、敬愛する元上司のアメリカ人です。先週米寿を迎え、いつもながらの長いメールで「今の思い」を語ってくれました。その最後の部分だけを日本語にしてご紹介すれば、

「年を取るにつれて、ポジティブになることがだんだん簡単になる。他人が自分のことをどう考えているかなんて若い時ほど気にならなくなるし、間違ったことをする権利をやっと得たような気すらするよ。君の質問に答えるならば、僕は年を取っていくのが好きだよ。それは僕を自由にしてくれる。僕は、今ここにいる僕が好きなんだ。永久に生きるわけではないのだから、せめてまだこの世界にいる間ぐらいは、『ああすればよかったのに』などと悔やんだり、『これから自分はどうなるのだろう』などと心を煩わすことに時間を浪費したくはないね。」

新還暦の友も、新米寿の元上司も、実にあっぱれ、実に爽やかです。
うらやましいぐらいに。
                                By 池澤ショーエンバウム直美


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9月25日(火):3日続きのミルクティータイム
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 00:40| Comment(0) | エイジング

2012年09月25日

だって1つの疑問がわくと、、、、、

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「兼高かおる 1つの疑問 2つ。2つが4つ。忙しいんです。まだまだ行きたい土地」

この謎のような言葉の羅列は、いつだったかラジオから流れてきた兼高かおるさんの素敵な言葉を忘れたくなくて、大急ぎで書いたメモ。

ラジオを聴くのは、おおかたは車の中ですから、心にひっかかる言葉を耳にしてもその場でメモがとれません。どうしても覚えていたいものの場合には、次の信号待ちの間に、手元の紙にあわてて書きます。

けれども、これは往々にしていくつかの失敗に結びつきます。

その1 急いで書いたので、後から見て自分の字が判読できない。
その2 確かにどこかに書いたのに、それがどこだかわからない。
その3 たとえ見つかって判読できても、それがいつのものなのかわからない。

冒頭のメモは、ひどい字でしたけれど、幸い何とか読むことができました。そして、小さなノートの2ページ目にあるのをたまたま見つけることもできました。最後の難関は「その3」でしたが、これまた推理小説のようにひも解いていけば、たぶん4月の後半のどこかであることも推察できました。だって、ギプスが外れ、字が書けるようになって、運転もできるようになって、日本にいた時なのですから(笑)。おまけに3ページ目に書いてあるのは明らかに4月末の仕事のメモでしたから。

兼高かおるさんと言えば、あの独特の言い回しで語る、美しく上品で大胆な冒険家。ですから、冒頭のそっけないメモ書きだって、実際はこんな風におっしゃっていたのかもしれません。きっとそうでしょう。

「わたくし、とても忙しいんですの。ひとつの疑問がわくと、それが2つになりますでしょう? そして2つの疑問は4つに枝分かれして、またどんどんと増えて行くじゃございませんか。わたくし、まだまだ行きたい土地もございますのよ。」

若い頃からの憧れの方、兼高さんも今や84歳。
いつまでたっても、いったい何て素敵なんでしょう!
84歳で、さらりとエレガントにこんなことをおっしゃるなんて。

実は、今回のアメリカ暮らしの間にひとつ大事なものを紛失しました。私がいつどんな時でも鞄の中に入れているソニーの電子辞書です。失くした場所、いえ置いてきた場所もピンポイント的にはっきりしています。9月4日、ドナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港午前10時5分発バンガー行きUS航空の前から3列目の窓側の席の上。

漢和辞典やら国語辞典、英和や和英の辞書などおそらく誰の役にも立ちやしません。当然保管していてくれただろう、という安易な気持ちで、帰りの便に乗る前に遺失物のオフィスに寄ってみたら、「Unfortunately Not」の答です。いったい私のあの便利な小さな機械は、どこに行き、誰がどのように使っているのでしょう、と思ったところで後の祭。

「ま、いいか、日本でまた買えばいいのだから。」などと諦めてはみても、いかにその後の日々が心細く、寄る辺ないものであったことでしょう。町を歩いても、新聞を読んでも知らない言葉に出会います。逆に、あることを伝えたいのにその英語がわかりません。たとえば、「細菌性赤痢」の英語名なんて、どうして知っているはずがありましょう。

「私、忙しいの。だって1つの疑問がわくと、、、、」など言ってみたくともできない、もどかしい日々となりました。

By 池澤ショーエンバウム直美


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9月24日(月):ルピシア グラン・マルシェ2012〜見るも楽し、嗅ぐも楽し、味わうも楽し
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 00:58| Comment(0) | 言語

2012年09月24日

「FIFTY SHADES OF GREY」というメガヒット

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今、私の目の前にあるこの本は、514ページものペーパーバックです。
そして、これが後に続く2冊を合わせて「THE FIFTY SHADES TRILOGY」と呼ばれる三部作の第一冊目、「FIFTY SHADES OF GREY」です。

ちなみに残りの2冊は、「FIFTY SHADES DARK」と「FIFTY SHADES FREED」です。
遅かれ早かれ日本語訳も出ることでしょう。その時にはいったいどんな名前になるのか楽しみです。

この小説を最初に知ったのは、ボストンに住む日本人の友人からでした。たしか5月の初め頃だったと思います。東京暮らしの時でした。

「ナオミ、とにかく物凄い小説が出たの。ニューヨークタイムズでもう連続7週間もトップよ。とにかく凄いから読んでみて。」

ということで、すぐに日本のアマゾンに注文したらすぐに届きました。以来、アメリカ人の友人たちからもこの本の噂を聞くようになりましたが、実は読もう読もうと思いながら、まだようやく4分の1ぐらいしか読めていません。持ち歩いて読むにはちょっと厚すぎるのです。

まずは第一部を読んでから、その感想も含めて書こうと思っていたのですが、あまり時流に遅れぬうちに、今日はちょっとだけ。

4千万部を超えるメガヒットだとか、ハリー・ポッターシリーズ全7冊の売上額を抜いたとか、映画化が着々進行中とか、この本は発売後もう何か月もたつというのに、まだまだホットな話題の渦中にあります。どんな本なのかは、ほんの少ししか読んでいない私が言うのは差し控えますけれど、「FIFTY SHADES OF GREY」で検索していただければ、たくさん出て来ます。一言で言えば、初心な女子大生と、大人の男性との間のかなり官能的な恋愛物語です。

驚くのは、E L JAMESという著者についてです。

「元テレビ会社に勤めていたE L JAMESは、ウェストロンドンに住む妻であり二人の子供の母である。幼少の頃から、彼女の夢は読者が恋に落ちながら家族や仕事について考えるような物語を書くことだった。そして、とうとう勇気を奮い起こして初めての小説を書いた。それがこの『FIFTY SHADES OF GREY』である。」

とは、この本の最初のページに出て来る作者の紹介です。初めての小説で4千万部!
しかもすでに37か国に翻訳権が売られたとか。
まあまあ、世の中にはこんなこともあるのかと、驚くばかりです。

そんな飛びぬけたベストセラーの一環をお見せいたしましょう。

これはお堅いはずのジョージ・ワシントン大学ロースクールの学生用の売店です。専門書や古典がずらりと並ぶ本棚の一番目につく所に、この三部作が並んでいます。しかも背表紙ではなく表紙を見せる形で。別のコーナーでは何と、スティーブ・ジョブズさんのお隣りです。
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そしてこちらはメイン州バンガーの小さな空港です。本屋さんなんてありません。キオスクのような小さな雑貨屋さんが申し訳程度に何冊かの本を置いているだけです。その大半を占めているのが、この三部作でした。
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こちらも空港ですけれど、バンガーよりはだいぶ大きなワシントンダレス国際空港です。成田と同じようにお店がたくさん並んでいます。通りがかった本屋さんの店先は、やはりこんなでした。
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さてさて、私が3部作全部を読み切るのと、和訳が出るのとでは、いったいどちらが早いでしょう。あるいはもたもたしているうちに、映画だって封切られてしまうかもしれません(笑)。そろそろ本気になって読まなければ、、、

                               By 池澤ショーエンバウム直美


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9月23日(日):クイック&イージーのシチリア風蛸サラダ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 00:17| Comment(2) | 本、映画、コンサートなど

2012年09月23日

小さな、でも素敵な「Textile Museum」


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突然涼しさがやってきました。そのせいか疲れまでがやってきたかのようです。暑さに負けじと張っていた気が、心地よい涼しさに崩れてしまったのでしょうか。

深夜の雨音をききながら、ある場面を思い出しています。
ワシントンを発つ前日の、眩しいほどに晴れた日の光景です。
しとしと雨の夜になぞるなんてなぜかしら、と思いながら。

デュポンサークルという、大使館が建ち並ぶ瀟洒な町の一角に、「Textile Museum」という小さな博物館があります。その名の通り、世界各国から絨毯やタペストリーなどの布織物を収集した博物館です。スミソニアンの美術館群・博物館群からは離れて、孤高の美を放っています。ここもまた、私のヒーリングスポットのひとつです。

今やそのコレクションは、世界各国から2万点近くにも及ぶと言います。けれども、建物自体はさほど大きいわけでもありません。ここはもともとが、ジョージ・マイヤースという富裕な織物収集家の住まいだったのです。製薬会社のブリストル・マイヤース社の創立者のひとりです。

アメリカという国は時折飛びぬけたお金持ちを生み出します。そして彼らのほとんどが「Nobles Oblige(高貴なるものの義務)」として、ごく当たり前のこととしてその富を社会に還元しているのです。ジョージ・マイヤース氏も55年前に亡くなるまでに4千点もの織物を購入し、それを惜しげもなく博物館に寄贈しました。今だってかなりの運営費がかかると思いますのに、入場無料です。

今、このミュージアムではドラゴン(龍)をテーマにした特別展が来年の1月6日まで開催されています。怖い龍も、優しい龍も、悪い龍も、良い龍も、たくさんの龍が様々な国や地域の織物に織り込まれています。たとえば、中国、ラオス、日本、インドネシア、イラン、ギリシャ、ペルー、パナマ、、、ある所では力のシンボルとして、ある所では忌むべき魔の使いとして、、、崇められたり、退治されたり。
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スミソニアンの美術館や博物館のような膨大な点数があるわけではありませんが、学芸員の手によって、きちんと展示され、説明をされています。

ここが好きなのは、いつ行こうが静かなこと、ここで働く人たちがみな感じが良いこと、奥深く腰を沈めることのできる椅子でビデオを見ることができること、たとえそこで本を読もうが昼寝をしようが誰も何にも言わないこと、織物の疑似体験をできるコーナーがあること、そして何と言っても裏庭の素晴らしさでしょうか。
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折しも、4つの椅子の前で流れ続けるビデオは日本の有職織物についてのものでした。
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展示室から日差しに溢れた明るい庭に出れば、ランチボックスを広げて談笑する男女の姿が見られます。このミュージアムに足を踏み入れてから初めて見る賑わいでした。華やかさこそありませんが、心落ち着く庭です。一緒に行ったジュディスが言いました。
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「ここで結婚式をやったら素敵ねえ。」

そんなアイディアにいたく感じ入った女二人、次々と湧き起るイメージを抑えかねて、受付のご婦人に言ってしまいました。

「こちらで結婚式やパーティーをおやりになったら素敵でしょうねえ。」

すると、ご婦人がいともにこやかに、いともエレガントに微笑みながら

「ええ、やってますのよ。去年は8組の方がここで祝宴をおあげになりました。」

至れり尽くせりの企画は期待できませんけれど、お勧めです!

ところで、何とも残念なのは、一昨日から始まった「The Sultan’s Garden〜The blossoming of Ottoman Art」展の前に帰ってきてしまったことです。オスマントルコの栄華を極めたサルタンたちの絨毯やタペストリーを間近に見る機会でしたのに。
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トルコは大好きな国です。そしてその歴史を学ぶ中で、もちろんギリシャとの絡みはありますが、オスマントルコという文化にとても惹かれています。

それなのに、私たちが行った時にはまさに準備中。すぐそこにサルタンの愛したタペストリーがあるのに、立ち入り禁止で近づくこともできませんでした。
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心残りのまま家路につきながら、ふと気づきました。開催期間は来年の3月10日まで。
ほっ!

                              By 池澤ショーエンバウム直美


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9月22日(土):シマウマさんに一目惚れ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 00:53| Comment(0) | アメリカライフ

2012年09月22日

ユキヒョウの哀しみ ユキヒョウの幸せ

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17日の月曜日の新聞で、「ユキヒョウ母挟まれて死ぬ〜閉まる扉の向こうで子の鳴き声」という記事を読んで以来、ずっと心に、ずっしりと重い塊がひっかかっています。その塊の成分は、たぶん、やるせないせつなさと、どうすることもできない哀しみと、そしてある種の誇り。

ごぞんじのことと思いますが、14日の夕方に多摩動物園で、「マユ」が死にました。マユは絶滅を危惧されているユキヒョウの13歳のメスです。そして3匹の子供たちの母です。

いつも子供たちと一緒に暮らす母は、食事の時間だけは子供と離れ離れにされていたと言います。一緒にしておくと、マユが自分の食事をすべて子供たちに与えてしまって食べないからだそうです。

これだけだって、ジーンとするのに、今回はとんだ悲劇が起きました。子供たちの寝室から鳴き声が聞こえるや、母は自分の状況も顧みずに閉まりかかった扉に飛び込んだのです。その隙間はたった15センチ。マユはその15センチの隙間に挟まったまま亡くなりました。

擬人的に考え過ぎるのもよくありませんけれど、子供たちを心配する母の気持ちを、やっぱり思ってしまうのです。そして、最後まで気づかいながらも、子供たちに会うこともできずに死んでいったマユの心を思ってしまうのです。

昨日の朝刊の天声人語はこんな文章で始まっていました。

「東京の多摩動物公園でユキヒョウ(雪豹)の母が死んだという記事に、いささか感じるものがあった。3頭の子を去年産んで育てていた。エサの時間だけは、一緒にしておくとすべて子に与えて食べないため、部屋を分けていたそうだ▼その日も子を別の部屋に移した。油圧扉を閉めているときに子が鳴きだし、母豹は飛び込もうとして扉に挟まれたという。」

源実朝のこんな句が続きます。

「物いはぬ四方の獣すらだにもあはれなるかな親の子を思ふ」

人も動物も、たとえ男だろうが女だろうが、誰しもみな「母」のDNAを持って生まれてくるような気がします。なぜならみな「母」から生まれたからです。たとえ自らが母になることはなくとも、そのDNAはきちんと体の中にあるのです。だから、わが身を考えるよりも前に、本当に大切なもの、愛するものを守ろうとする「母」になってしまうのです。だから、時として、やるせなくて、せつなくて、どうすることもできないほどに哀しくて、それなのに身を投げ出してでも「誰かを守りたい自分」に誇りを覚えるのです。そして、そんな守りたい誰かがいることを幸せに思うのです。私もまた、一匹のユキヒョウです。

メイン州のアーカディア国立公園で出会った母鹿は、藪の中に小鹿を隠していました。
カナダの国境へと向かう霧の中で出会った父鹿は、通りを渡る機会をうかがいながら、時折振り返っては、小鹿の存在を確認していました。

ポトマック川のアヒルたちも
ワシントンの町なかのアヒルたちも
みんな子を守る親がいます。
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                               By 池澤ショーエンバウム直美
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9月21日(金):新宿B級グルメの夜
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 01:38| Comment(0) |

2012年09月21日

スミソニアンの秋講座

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持ってきたところで仕方がないのに、スミソニアンの秋講座のパンフレットを鞄に入れてきました。そして、一息つくたびにページを開いては、「ああこれ、出たかった」「ああこれ、参加したい」「ああこれ、勉強したい」と、しるしをつけています。

ワシントン暮らしの快適な所は多々ありますけれど、そのひとつが、スミソニアンの美術館・博物群が毎日のように開講している講座やセミナー、ワークショップです。2時間だけのものもあれば、一日コースのものも、複数回の連続講座もあります。開催場所は、スミソニアン協会に属している19の博物館と美術館、そして動物園ですが、中には近郊のどこかを訪れるアウティングもあります。

スミソニアンの会員ならば受講料の特典があります。講座によっては40ドル以上も安くなることだってあります。

3月の滞在、6月の滞在中は、興味のおもむくままに随分通いましたけれど、今回はなぜかあわただしくて、たった2つに参加しただけでした。今、秋のパンフレットを眺めながら、「ああこれ、、、、、」「ああこれも、、、、」などと思うのは、行きたくても行けなかった無念さのせいかもしれません。

今年の秋は、あらゆるジャンルにわたって85講座。これらをつぶさに見ているうちに、2つの自分がいることに気づきます。ひとつは、参加する側の自分、もうひとつは企画をする側の自分です。前者の自分はシンプルに今の自分が興味のあるものにしるしをつけ、後者の自分は、自分の興味とは関係なく、企画として優れたものにしるしをつけます。

長い仕事人生、いろいろな仕事をしてきました。そして、どれもがみんなそれなりに面白いものでしたけれど、とりわけ楽しかったのは、こうした講座やワークショップの企画をしていた時代だったかもしれません。

さて、私がしるしをつけた、今の自分が参加をしたいスミソニアンの秋講座ベスト10は、

第一位:Breakfast at the Zoo
(開園前の動物園で動物たちの朝御飯に立ちあうツアー)
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第二位:Easter Isand’s Secrets Revealed
(イースター島の秘密)

第三位:Meditation: Where Buddhism and Science Meet
(仏教と科学が出会う場所)
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第四位:Mythic Mongolia
(モンゴルの神秘)
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第五位:The Scarab’s Eternal Beauty
(スカラベの永遠の美)

第六位:Fall Farm and Garden Photograpy Workshop
(秋の農園と庭園を撮る)
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第七位:The Wild Otherworld of Ancient Maya Art and Ritual
(古代マヤの芸術と儀式)

第八位:A Smithonian Exploration of Myanmar the Golden Land
(スミソニアンによるミャンマー実地調査)

第九位:Julia Child’s Bon Appetit for Life
(ジュリア・チャイルドのボナペティライフ)

第十位:Looking East: Japonisme in American Art
(アメリカ芸術におけるジャポニズム)

こう見ると、なんだか偏った感じがしないでも、、、(笑)。
いつかはキルトや編み物、水彩画の教室などにも通ってみたいとは思うのですけれど、今はまだ、、、、、

そうそう、今年の秋講座の中には墨絵と書道のワークショップもあります。
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                             By 池澤ショーエンバウム直美


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9月20日(木):香りも味も地中海なお菓子〜メロマカロナ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 01:02| Comment(2) | アメリカライフ

2012年09月19日

アンチエイジング街道を歩く仲間たち

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昨日は、気持ちのよい仕事をさせていただきましした。
人あっての仕事と言うのは、発信する側と受信する側の波長の組み合わせ次第で、同じ内容で講義や講演をしても、「ああ、気持ちがよかった!」と思える時と、なんとなくすっきりしない時とがあります。

受講生は65名。
平均年齢は68.7歳!
男女比で言えば、3分の2が女性です。
一番多いのは60代ですが、70代の方だって20名、80代だって4名もいらっしゃいます。

もっとも、60歳以上の方々を対象とした東京都の「シニアコース」ですから、平均年齢には驚きません。3年間で50単位以上取得することが義務付けられた区民カレッジです。45単位以上で終了単位に達しない場合は、1年に限り留年することもできます。素晴らしい企画、素晴らしいシステムです。

講義中は、皆さん目がキラキラと輝き、笑ったり、メモを取ったり、うなづいたり。
最後には、いつものように質問の手がたくさんあがります。
そのどれもが、的を得た「good question!」と言いたくなるものばかり。
講義が終わってからだって、これまたいつものようにたくさんの方々が演台を取り囲み、質問をなさったり、お話をなさったりします。

一番最後まで残られた薄紫色のツーピースをエレガントにお召しになった女性など、「私、82歳なんですよ。だいぶ前から意識してオリーブオイルを使っています。新しいことに挑戦するたびにワクワクします。」

そのせいか、お肌も艶やか、お話も明晰で、どこからどう見たって82歳には見えません。最近こうした機会が多くなって思うのは、そもそもが、何かを学ぼう、外に出て新しい世界を知ろうと思われる方々は、それだけでもう、アンチエイジング街道を歩いていらっしゃるのだろうと言うことです。

以前にもご紹介したことがありますが、今年の2月のワシントンポスト紙とジャパンタイムズ紙に掲載された記事、「あなたの脳を鍛える10の方法〜いかにしてアルツハイマーになるのを防ぐか」の中には、たしかにこんな「方法」が勧められています。

第三の方法  Seek out new skills
スドクやブリッジなど、頭を使う新しいことを学ぶこと。(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)

第七の方法  Find your purpose
人生の目的を持つことは頭脳を明晰にする。950人の年配者の調査結果によると、調査開始時に自分の人生にはっきりとした意図を持っていた人たちは、その後7年間の間にアルツハイマーを発症する率が、そうではないグループよりも低かった。(ラッシュ大学)

第八の方法   Get a social life
友人および社会的ネットワーク、豊かな社交生活を持つ人は、アルツハイマーになるリスクが低いことが15年間の追跡調査の結果明らかになった。(カロリンスカ研究所)

終わってから、気心知れたスタッフの方々とお疲れ様、そして講座が滞りなく終了したことへの祝杯をあげました。二人はすでに還暦を過ぎています。それでも、もしかしたら受講生の皆さんと同じように、実年齢よりは多少若いかもしれないのは、やっぱり上の3つの方法を無意識のうちに実行しているからかもしれません。そして、だからこそ、気心知れる仲なのかもしれません!


By 池澤ショーエンバウム直美


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9月19日(水):クレタ島のお菓子メロマカロナって?
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:58| Comment(0) | エイジング

2012年09月18日

目くらましの蜃気楼?〜ディズニーシー

これは、カナダのメープル街道でしょうか。
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これは、イスタンブールのブルーモスクで
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これは、チュニジアのどこかの町。
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これは、リオのカーニバルで
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これは、南イタリア、アマルフィの夜。
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これは、ニューイングランドのナンタケットで
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これは、メイン州ポートランドの灯台にちがいありません。
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それならこれは、アーカディア国立公園のトレイルで
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これは、プエルトリコの熱帯雨林。
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そしてこれは、きっとポナペ島、リトゥトゥーニヤップの滝壺へと続く道。
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いつのまにやら日が短くなって
ファンタズミックが始まる頃にはもう真っ暗
地中海という名の水の上で繰り広げられる壮大なショーは
息もつかせぬファンタジー
流れ続ける歌は
イマジネーション イマジネーション イマジネーション、、、、、
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くらくらとする陶酔は、時差ぼけ、それとも
目くらましの蜃気楼?

たいせつな人たちと過ごす幸せな時間は、
まるで幻、、、、、
                               By 池澤ショーエンバウム直美


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9月17日(月):帰りました!そして娘の手料理
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 01:03| Comment(0) | その他メッセージ

2012年09月16日

もう1月半? まだ1月半?〜今年のハロウィン

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ハロウィンまで1月半となりました。
まだ1月半もある! なのか、もう1月半しかない!
このどちらかによって、今年の自己分析ができそうです。
いえ、たぶんできると思います。

一昨年の今頃も書きましたけれど、やはり野田秀樹さんのこの言葉は面白い!

「グラスに半分注がれているワインを、『まだ半分入っている』 と思うか、『もう半分しか入っていない』 と思うか、、、、
『今年ももう終わりだね』は、人間の楽観性を探る尺度になるか。
11月の末くらいから言い始める人がいるけれどそれはちょっと人生を損するよっていう感じ。10月くらいで言っちゃう人もいるんだろうな。」

野田さんは、「まだ派」の方が、絶対に南国の楽園で幸せに暮らせるとおっしゃいます。それなのに今年の私はどうでしょう。南国の楽園こそが我が人生のゴールのはずなのに、どうもいけません、「もう1月半でハロウィンだ!」などと心中呟いているのですから。しかもため息までつきながら。

さて、今年のハロウィンですが、どうも例年とは様子が違うような気がしてなりません。昨年は9月半ば頃からハロウィンディスプレーになったお店が、真夏の8月に飾り付けを始めました。完全に「もう派」です。

加えて、どうも今年の品ぞろえは何だか怖いのです。定番の愛嬌のあるカボチャさんを押しのけて、骸骨やらゾンビやらが囚人やらが幅を利かせています。ちょっと写真を見てください。冒頭の可愛らしいものとは大違い。
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やっぱり理由はあれかしら?
http://blog.platies.co.jp/archives/20120821-1.html
8月17日に公開されるやけっこうな話題を集めた映画、「ParaNorman」です。
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好奇心を抑えきれず、私も見に行きましたけれど、子供映画かと思えばとんでもない、小さな子が見たらうなされそうなほどのゾンビ映画でした。もちろん最後はみんなが幸せになるハッピーエンドでしたけれど、やっぱり人形でも怖いものは怖いのです(笑)。

さてさて、皆様は「もう1月半?」
それとも「まだ1月半?」
                          By 池澤ショーエンバウム直美


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9月15日(土):オリーブの目方売り〜マイミックスを作りましょ!
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 01:28| Comment(0) | 日記

2012年09月14日

My favorite things in Maine

花に止まる蝶々や
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雨の滴を残したまま キラキラと輝く蜘蛛の巣
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林道に落ちた 近づく秋のメッセンジャー
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誰も見ていなくても 時が来れば美しく咲く野の花や
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潮風の中で健気に蕾をつける花たち
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空高く群れをなして飛ぶ鳥たちも
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キャディラック山の頂上までも高く飛ぶカモメだって
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静かな海
荒れ狂う海
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まだまだたくさん
この手に抱えきれないほどたくさんの
My favorite things in Maine
メインの私のお気に入り

「I simply remember my favorite things
 And then I don't feel so bad.」

それらを思い出すだけで
嫌なことなんか忘れられる
                              By 池澤ショーエンバウム直美

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9月14日(金):ダンキンのエッグホワイトフラットって?@USA
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:57| Comment(0) | メイン州

2012年09月13日

才色兼備の夫人たち〜エレノアとバーバラとヒラリーとミシェルと、そしてアン

昨日、ペンタゴンシティーモールに買い物に出かけたら、雑貨屋さんの店先の一番目立つ所に、2枚のTシャツが並んでいました。言わずもがな、ただいま選挙戦まっただ中の、オバマさんとロムニーさんです。
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先日、ジョージワシントン大学の売店に寄った時にもびっくりしました。これもまた一番目につくラック一面が、両候補についての本で埋まっていたのです。
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頑張っているのは、ご両人ばかりではありません。
これは9月5日の「Bangor Daily News」紙です。
ミシェル夫人が、艶説と言いたいぐらいに肩もあらわなピンクのドレスで、演説をしています。
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彼がどんなに献身的な夫であり、よく子供の世話をする父親であり、信頼できる男性であるか、ひいては弱体化した経済を再生できる大統領であるかを魅力的に語ったそうです。

翌日9月6日の「The Boston Globe」紙にも、カラーでこそないものの、ミシェルさんが力強く微笑む写真が大きく載っています。
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かたやこちらは8月29日の「The Washington Post」紙。素敵な真紅のドレスで、女優のように堂々と、金のブレスレットをはめた右手を挙げて満面の笑顔を聴衆に向けるのは対立候補、ロムニー夫人のアンさんです。
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別面には、今度は両手を上げて花のように微笑む姿。
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写真の下には、

「Ann Romney spoke Tuesday evening, saying of her husband: “No one will work harder. No one will care more.」

と夫人の言葉が引用されて「主人のように一生懸命働く人はいないでしょう。主人のように人を気遣う人はいないでしょう。」

この日、アンさんは高校時代のロムニー氏とのラブストーリーに始まって、乳がんを患うなど人生のアップダウンを繰り返しながらも、5人の息子を育てた自らの人生を語りました。そして最後に力強く言い放ちました。

「This man will not fall.」

エレノア・ルーズベルトも、バーバラ・ブッシュも、ヒラリー・クリントンも、名ファーストレディーと呼ばれる夫人たちは、説得力ある魅力的なスピーカーとして多くの聴衆を釘づけにしたといいます。言い換えれば、それがファーストレディーの要件のひとつなのかもしれません。

写真は、9月4日の「The Washington Post」紙、「候補者の妻たちがキーを握る」と題する記事から、順に1940年のエレノア、1992年のバーバラ、1996年のヒラリーです。
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「First lady takes on a bigger role to reelect husband.」
ファーストレディーは、ご主人を再選させるかどうかのより大きな役割を担っている。(「Bangor Daily News, 9月5日」

かくかくしかじか、才色兼備の夫人たちは大活躍です。
11月6日が勝敗のゴールです。
                             By 池澤ショーエンバウム直美


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9月12日(水):ブルーベリーマフィン これインスタントなのに
9月13日(木):かぼちゃが勢揃い〜ああ、秋だなあ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 20:06| Comment(2) | アメリカライフ

2012年09月12日

12年後のセプテンバーイレブン

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心を残しながらも、バーハーバーの海と風、匂いと音、日が昇り日が沈む美しい儀式に別れを告げて、大都会へと戻ってきました。たった1週間の間に、ずいぶん季節が変わったような気がします。日の光がふわりと柔らかくなり、肌に触れる風が秋なのです。今、この町は、ひとつの美しい季節から、次の美しい季節へと移ろうとしています。

暦の上でも秋になりました。日本のように細やかで繊細な季節の区分はありませんけれど、毎年9月最初の月曜日、「レイバーデイ」(労働者の日)が、この国の人たちにとっては夏の終わりを意味します。毎日のように泳いでいたプールも、9月3日の月曜日が今年最後の日となりました。

町に出ました。もっと正確に言えば、首都の真ん中に出かけました。東京で言えば官庁街の霞が関とでも言ったところでしょうか。アメリカ政府で働く弁護士夫妻とのランチの約束は、彼らのオフィスに近いホテルワシントン。100年近い歴史を誇る気品にあふれたホテルです。

ここの屋上に素晴らしいレストランがあります。ここに来るたびにいつも同じことを思います。「本当にこれがアメリカという大国の首都なのだろうか」と。

左にはワシントン記念塔が真っ青な空に向かって立ち、緑の木々が地を覆います。すぐ目の前には修復中のホワイトハウス。心地よいテラスから見える色は、緑と白だけです。

食事を終えて外に出れば、芝生の上をリスが走り、道の真ん中をアヒルが堂々と列をなして歩いています。いつもながらの心休まる風景です。
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ところが、今日はちょっと特別でした。
空を仰げば、どこもかしこも、星条旗が下半分で留まっていたのです。この国では現職大統領を始め、元大統領や政府高官の訃報と共に、期間を決めて半旗が揚げられます。
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あれから12年がたちました。
12年目の「セプテンバー・イレブン」は、澄みきった空に明るい太陽の光があふれ、秋の初めの風がさわさわと吹き渡り、リスが走り、鳥が鳴き、アヒルが歩く美しい日でした。半旗などまるで似つかわしくないぐらいに。
                               By 池澤ショーエンバウム直美


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9月11日(火):小さな村の小さなスーパーで遭遇したもの
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 07:59| Comment(0) | アメリカライフ

2012年09月11日

FDRが愛した島 キャンポベッロ

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最短距離でまっすぐ行けば、バーハーバーからは90マイルちょっと、およそ150キロで、カナダのニューブランズウィック州キャンポベッロに足を延ばすことができます。アメリカからカナダへは、FDR橋という名の海上の橋で繋がっています。そこが、アメリカ32代大統領FDRが生涯愛してやまなかった「beloved island」、キャンポベッロです。

John F. KennedyがJFKと呼ばれるように、Franklin D. Rooseveltもまた、尊敬と親しみをもってFDRと呼ばれます。

裕福な家庭に生まれ育ったFDRは、子供の頃から夏の何か月かを家族と一緒にキャンポベッロで過ごすのが常でした。今では数々の歴史的な文書や写真と共に一般公開されているFDRの夏の家は、広大な庭の中に建ち、家の裏側からは細く伸びた小道が海岸にまで届きます。部屋数は34、窓は76、おそらくそれらすべての窓から素晴らしい自然が臨めるはずです。室内は趣味の良い家具で調えられています。

2,800エーカー(1,134ヘクタール)のこの島が、FDRを記念して、「The Roosevelt National International Park」となったのは1964年のことでした。時のアメリカ大統領ジョンソンと、カナダの首相ピアソンがその設立のために働き、カナダの土地をアメリカが一緒に守るという友好的な約束がなされました。現在でも、この島を管理する委員会には両国の委員が名をつらねます。アメリカ側の二人は、FDRのお孫さんたちです。

この島には3つの車道と10のトレイルがあります。そして美しい森があり、海があります。FDRの楽しみは、船出をし、近くの島で家族そろってピクニックをすることでした。パイプを加えて、ボートの上にすわりこみ、白いパンツ、白いシャツにネクタイというダンディーな姿で息子のヨットの模型を直すFDRの写真は、惚れ惚れするぐらいに素敵です。

そんなFDRがその後ほどなくして、この島で大病に倒れることになるなどと、いったい誰が予測をしたでしょう。それは、1921年、FDR39歳のことでした。当時大人の間でも流行っていたポリオに感染したのです。5週間ほどこの島で安静を命じられた後、彼はストレッチャーに乗せられて船でアメリカ側のイーストポートへ運ばれ、そこからまた、列車でニューヨークへと搬送されました。大統領になったのはそれから12年後のこと、「アメリカ史上唯一の重度の身体障害を持つ大統領」でした。そして、「アメリカ大統領史上で最長の任期である3期12年を勤めた大統領」にもなりました。

大統領としての12年の間に、彼が妻エレノアと子供たちが夏を過ごす最愛の島に帰ることができたのはたった3回。どれもがほんの短い滞在でした。しかも、政府との連絡のためには、停泊させた海軍の船に泊まらねばなりませんでした。

展示資料の中に、こんなことが書かれているのを見つけました。

「エレノアと子供たちは、ニューヨークからボストンへ電車で、ボストンからメイン州のAyer’s Junctionまで寝台車で行き、その翌朝、召使いと40のトランクと共に、たった一両の小さな列車で15マイルを移動をし、ようやく船に乗って島へと渡るのだった。」

召使いの数は6〜8名。サマーハウスの二階には、小ぎれいな彼らの個室があります。夏の2か月の後、また次の夏がやってくるまでの10か月、この美しい家はもぬけのからとなりました。

こうして、今まで何一つ知らなかった人々の物語を知り、いっときその世界に思いを馳せるのも、旅の大きな喜びのひとつです。先ほどから私は、あの古く美しい家の中をふわふわと漂い、海へと下りて船に乗り、ヨットの模型に触れるFDRの指先を見ています。
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                       By 池澤ショーエンバウム直美


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9月10日(月): 小さな漁村の小さなホットドッグ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 02:39| Comment(0) | アメリカライフ

2012年09月09日

霧の中の国境越え

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空の上では越えても、陸伝いに国境を越えることなどそうそうあることではありません。それだけになおさらロマンチックにすら思える、こちらからあちらへの国境越えです。だいぶ古くなりますけれど、「国境の南で恋に落ちた」などというシナトラさんの歌もありましたよね。

子供の頃の大好きな本のひとつが、「スケートをはいた馬」という題名のものでした。何度も心躍らせて読んだはずなのに、スケートをはいた馬が、地球をぐるりとまわる赤道という道の上を走る場面ばかりが浮かびます。それだけ、地球を半分に分ける道のイメージは強烈な印象を与えたのでしょう。

その影響もあって、小さな女の子は、赤道ばかりでなく、国境というものにもきちんと線がひかれていると信じていたのですから、可愛いものです(笑)。線をまたいで立てば左半分と右半分が別の国にいることになるのかなあ、とか、両足とも線の上にのせて立っていたらいったいどこの国にいることになるんだろう、とか。

知恵がついていくにつれ、そんな想像もできなくなりましたけれど、国境というものを実際に自分の目で確かめたのはそれから随分たって、タイからラオスへ入る時でした。長いこと待たされて、やっと検問を通った時のいくぶん緊張した気持ちは今でも忘れられません。順番を待つ間に凧揚げをして遊んでいた人が、凧に隠しカメラをつけて盗撮をしているのではないかと疑われ、念入りに調べられている姿なども思い出します。国境というのは決してロマンチックなものではないのです。

今回のアメリカからカナダへの霧の中の国境越えも、けっこう厳しいところがありました。

カナダ側のキャンポベッロへとかかる橋には、アメリカとカナダの二つの国旗がかかっています。橋を渡った所はもうカナダです。歩いて渡る人はまずいませんので、車で検問の順番を待ちます。空港のイミグレーションと同じで、自分の順番が来るまでは線のこちら側でじっと待機していなければなりません。いよいよ番が来て、車を検問所に近づけると、ブースの中から制服を来たカナダの検査官が丁寧にパスポートのページを見ながら、いくつかの質問をします。

―何処から何処へ行くのですか?
―目的は何ですか?
―所持品の中にこういうものはありませんか?(と、次々に羅列していきます。)
―カナダへの渡航歴はありますか?
―それはいつですか?

落ち着いて考えれば、空港でいつも問われることと同じなのですが、なぜか緊張してしまうのは、やはりそれが「国境」だからでしょうか。パスポートにスタンプが押され入国が許されるや、私たちは時計の針を1時間進めなければなりません。
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キャンポベッロはアメリカ側とは橋で繋がってはいるものの、カナダ本土へ行くには船を利用しなければなりません。そしてそこは、カナダ領とは言え、アメリカとの絆が大変強い地なのです。自然の美しさに恵まれたこの島の管理組織には、カナダ側ばかりではなく、ルーズベルト大統領の二人の孫を含むアメリカ人たちも名前を連ねています。

それにはまた長く深い歴史があるのです。ここは、FDRと言う略称で呼ばれる、アメリカ32代大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルト一家がこよなく愛し、夏を過ごした場所でした。一家の家は、今では数多くの写真や資料と共に一般公開されています。そんな話はまた別の機会に譲ることにして、、、、

あちら側からこちら側へ来たのなら、またあちら側へと戻らねばなりません。来る時には美しい女性の検査官だったのですが、帰りは強面のアメリカ人男性が二人でした。そしてここで引っかかりました。車を指定の場所に止めて降りるように言われ、入管事務所での根掘り葉掘りのインタビューとなりました。アメリカに居るのは一年のうち何か月かとか、この先アメリカに移住する意図はあるのか、などなど。

目の前には、持ち込み品などの注意事項が書かれた掲示板。上から何番目かはこんなもの。
「係官への不服従、暴言、暴力、侮辱などには罪が課されます。」

無事に調べは終わったからよいようなものの、やはり緊張の国境越えでした。

ところで、今朝はとびっきり美しい朝です。ここのところ霧がかかったり、雲が厚かったりしてなかなかこんな朝焼けを見ることができませんでした。6時15分頃には、ほんの短い間でしたけれど、海に朝日の橋がかかりました。良い日になりそうです。
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                           By 池澤ショーエンバウム直美


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9月9日(日): 昼間と夜では
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 20:02| Comment(2) | アメリカライフ

2012年09月08日

霧の中の風景〜カナダへの道

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朝から霧が深くたちこめた日でした。海も、木々も、町も、道路も、全てが霧に包まれて、どこまで行こうが、どこまで走ろうが、フワフワとシャボン玉の中にいるようです。
朝早く出発した私たちは、霧と共に、東へ東へと走り続けました。走り続けるほどに、カナダへの国境へと近づいていきます。

バーハーバーから東へと延びた「The Downeast Coast」と呼ばれる一帯は、ガイドブックには「トラベラーが見落としがちな所」と書かれていますが、読み進めればそれがつまり、よほどの酔狂者でもなければ行かない所であることがわかります。

けれども、またこんな風にも酔狂なトラベラーを迷わすのです。

「Still if you enjoy solitude, salty and foggy air, maritime history, empty roads lined with fir and spruce tree, this is the place for you.」

「それでも、もしあなたが孤独と、塩と霧の空気と、海の歴史と、モミやトウヒの木々の間のがらんとした道を楽しめるなら、これこそがあなたの行くべき場所です。」

孤独と、塩の香りと、霧と、海と、モミと、トウヒと、誰もいない道。
たしかに、その言葉通りでした。そして、私たちは何とそれを楽しんでしまったのです。

立ち寄るのは時の流れから置いてきぼりをくってしまったような漁村。
たくさんの網と、ロブスターを捕まえるためのケージの山。
知らない間に迷い込んでしまった、小さな橋でつながった島。
ゴム長を履き、霧の中で働くたくましい腕の漁師たち。

私たちの目的は二つありました。
ひとつは、岸から10マイル、puffinという鳥が生息する岩島に行くこと。
これは相棒がずっと考えていたことでしたが、深い霧の中で小舟を出してもらうことは無理でした。

もうひとつは、国境を越えて、カナダのキャンポベッロ島に行くこと。
これは、何とか霧の中でも果たすことができました。
またあらためて、国境越えの話、そしてその先のキャンポベッロのことなども、書かせていただければと思います。

「霧の中の風景」と言えば、今年の1月に亡くなったギリシャの巨匠、テオ・アンゲロプロスの映画のひとつです。テオの映画はどれもみな霧に包まれているような感じがしますが、この映画は特に、心の奥にまで霧が入ってきました。

そんなことをも思い出しながら、私たちは霧の中を走り、歩き、霧の中の光景を深く心に刻みました。

                               By 池澤ショーエンバウム直美


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9月8日(土): ブルーベリーのビールとソーダ水、そして。
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 20:58| Comment(0) | アメリカライフ

2012年09月07日

アーカディアのトレイルと、予期せぬお客様

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1916年、ウィルソン大統領の時代、メイン州の南、マウントデサート島に作られた国立公園「Acadia National Park」は、6千エーカー(24.28平方キロ)から始まりました。その後、このたぐいまれな自然の宝庫を愛する裕福な篤志家たちの金銭的支援によって、今では当時の8倍以上の広さ、数字にして4万9千エーカー(198.3平方キロ)です。支え守ってきた人たちの歴史の中には、ロックフェラー家やカーネギー家、ヴァンダービルト家など、アメリカ史上の富豪と呼ばれる名が見られます。

この広大なパークの中には、私たちのような初級者から上級者向きのものまで、14ものトレイルがあります。短いものは1マイル(1.6km)、一番長いものは7.4マイル(12km)、時間にすれば30分コースから、岩壁を上る5時間コースまでです。

昨日は二人で2つの初級コースを歩いてみました。ひとつは上へと登るもの、もうひとつは海を眼下に見ながら一周するものです。たった30分でも、木の根がごつごつと地面の上に現れた道もあれば、ぬかるみもあります。ビギナーにとっては小さな冒険でした。けれども、そんな冒険はご褒美もくれました。鳥や木や花との出逢い、風と木漏れ日と見晴しと汗、、、そして一人ではなく二人で同じ経験をするという喜び。

心地よい疲れと共に戻れば、時はまさに暮れなずむ頃。
バルコニーのテーブルに置かれたブルーベリーと冷えた白ワインもまた、一仕事いえ一歩きを終えた私たちへのご褒美です。
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そこへ予期せぬ来訪者がありました。
一見は百聞になんとやら。
この先はどうぞ写真にて。
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とにかくこの素敵なお客様は、海が茜色に染まり、次第に色が消えていくまでの間、1時間近くもずっと一緒に過ごしてくれたのです。

たとえさまざまな憂いをかかえようと、
たとえ短くとも
たとえ先へ続かぬ点のような時間でも
それが完璧に幸せなものであったならば
それは良い一日
Life is beautiful。
                             By 池澤ショーエンバウム直美

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9月7日(金): メインのもう一つの名物ブルーベリーパイ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 21:45| Comment(0) | アメリカライフ