2012年05月30日

幻の本との出会い〜「HOW TO EAT WELL AND STAY WELL〜THE MEDITERRANEAN WAY」

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さて昨日の続きをひとくさり。

ミネソタ大学のアンセル・キース博士を中心とするチームが、1950年代にある画期的なことを行いました。アメリカ、オランダ、フィンランド、ギリシャ、イタリア、旧ユーゴスラビア、そして日本の7か国について、心臓疾患の発生率と食生活との関連を追跡調査したのです。これがいわゆる「7か国調査(Seven Countries’ Survey)」と呼ばれるものです。

対象は40歳から59歳までの男性。
調査期間は10年から25年。

その結果、驚くべき事実がわかりました。ギリシャ、特にクレタ島における冠動脈疾患の死亡率がなんとアメリカの10分の1以下であるばかりか、平均寿命の長さもトップだったのです。

この調査をまとめたものが、1975年に出版され、一躍注目を浴び、ベストセラーになったキース博士の著書「HOW TO EAT WELL AND STAY WELL〜THE MEDITERRANEAN WAY」でした。そしてこれこそが、「地中海ダイエット」の火付け役であり、バイブルとなったのです。

ちなみに、博士自身も晩年の30年を南イタリアで暮らし、みずから地中海型の食事とライフスタイルを実践しながら、6年前に100歳10か月で亡くなりました。

何とかこの本を手に入れたいと探していましたが、日本では無理でした。
ならばアメリカでと思っても、それもまた困難でした。ほとんどあきらめていたところに、アメリカのアマゾンで、博士の「EAT WELL & STAY WELL」を見つけました。しかもたったの10ドルかそこらです。ドキドキと注文をしたところ、届いたのは、、、、、
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何かが違うのです。すぐにフライングに気づきました。
キース博士はキース博士ですが、出版年は1959年。まだまだ7か国調査が始まったばかりの頃です。ぱらぱらとページを繰ってみれば、食と健康の関連性について書かれてはいるものの、探し求めていた幻の本ではないのです。

がっかりしてしばらくたった頃、偶然、中古市場で本命の本に出会いました。出版された1975年にはたった8ドル95セントだったものが、出展者によって、最低でも100ドル以上、上はその何倍もの価格です。おそらく保存状態によるのでしょう。
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結局、日本円にして2万円ちょっとの、最低でもなく最高でもないものを購入することにしました。清水の舞台から飛び降りることにしたのです。10日後にそれが届いた時の興奮と言ったら!! だって、そこにあったのは、単なる知識として表紙に馴染んでいたあの幻の本だったのです。


表紙はあちこちが破けて、ページは黄ばんでいます。けれども、そこには博士とそのチームが「7か国調査」を始めた経緯と、その経過、そして最終報告がありました。鳥肌が立つというのはこういう時に使う言葉でしょうか。
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先走って買ってしまった本と、それから16年後に書かれた調査後の本を比べると、そのタイトルだけでも大変面白いことがわかります。

1959年のものは、きわめてシンプルに「EAT WELL & STAY WELL」。
それが1975年のものになると、「HOW TO EAT WELL AND STAY WELL〜THE MEDITERRANEAN WAY」と長くなります。

HOW TO(方法)が加わり、THE MEDITERRANEAN WAY(地中海型)が付け加えられているのです。ここで多くを語ることは差し控えますが、要するに「解答」が見つかったわけでしょう。

図書館を利用することも、通販を利用することも、暮らしの知恵、暮らしへの覚悟です。この本もまた、昨日のマイクロフィルム同様、そんな覚悟がもたらしてくれた大きなギフトでした。

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月30日(水): 銀座のほっと一息空間「みや平」
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:58| Comment(0) | 地中海ダイエット

2012年05月29日

覚悟をつければ情けもあります

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「春のアメリカ」では、などと書きながら、実は「初夏のアメリカ」が、もう目前に迫っています。それなのに、まだまだ書き残していることや思いがたくさんあります。

春のアメリカは、私にある種の覚悟をつけてくれたように思います。これまで何度も何度も行き来をしながら、思えばいつだって、「アメリカへ行く」「日本に帰る」であり、こちら側は日本で、あちら側がアメリカだったのです。それが、春のアメリカで、何かが変わりました。骨折と言う不測のアクシデントのおかげだったかもしれません。

車も運転できない動から静への生活の中でまずしたことは、2つの組織の会員になることでした。ひとつはいつぞやもお話ししたスミソニアンであり、もうひとつは地元の図書館です。スミソニアンはいくつもの講演や授業やワークショップで、知の世界を広げてくれました。そして図書館は、安らぎと発見をくれました。
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そして気づけば、「あちら側」のコミュニティーに属することで、「あちら側」の日常が近づいて来てくれたのです。それは、思っていたよりもずっと心地よく、このままこうして日常生活を送るのも悪くはないとまで思わせました。それが先に言った「覚悟」であり、「こちら」と「あちら」のある種の逆転だったのです。別の言い方をすれば、「ハレ」であったものが「ケ」に変わっていく感じと言ったらいいでしょうか。

そんな図書館通いの中で、形のある宝物を手にすることができました。思ってもみなかったことです。

「地中海ダイエット」や「キース博士の7か国調査」を研究している者なら、誰もが必ず言及することがあります。私も、このテーマの講演やセミナーでは、いつも紹介してきたことです。

「かくしてキース博士は1961年1月の『タイム』誌の表紙を飾るまでになりました。」

ところが、どう調べたって、51年以上も前の「タイム」に何がどう書かれているのかはわからぬまま。ところが、、、、

アレキサンドリアの図書館で、親切そうな受付のご婦人に、たまたま聞いてみたのです。

「どこかで1961年1月13日のタイムを読むことはできないでしょうか?」

ご婦人は首をかしげながら、「うちにはないけれど、きっとどこかにはあるでしょう。調べてご連絡しましょう。」

そして2日後、「ありました。現物ではありませんけれどマイクロフィルムでなら読めます。」との朗報が入りました。

彼女が紹介してくれた図書館に行くと、たしかに探していた号の、探していたページがマイクロフィルムに残っていたのです。と言っても、マイクロフィルムの扱いなど全くわかりません。同じくわからない夫と二人で四苦八苦しながら、何ページ分かの記事を何とか印刷してくることができました。

これは、図書館というものに属したからこその恵みでした。
そして、この後にまた、さらに驚くことが起きたのです。
これについてはまた次に。

教訓ですか?
旅は道連れ世は情け?
いえいえ、覚悟をつければ情けもあります(笑)。

ところで、図書館でこんな本を見つけました。
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By 池澤ショーエンバウム直美


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5月29日(火): ふわりと優しいお菓子の詰め合わせ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:27| Comment(0) | アメリカライフ

2012年05月28日

物ではなく時間を

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発展途上国支援のNPOで働く74歳の友が、昨日こんなことを言いました。
長年、いわゆる大企業で敏腕をふるいながら定年まで勤め上げた人です。

「僕がほかで働けば、きっと時給でこのくらいにはなるだろうと考えれば、ここでボランティアとして働くことは、『時間』という、『物でないお金』を寄付していることになる。そう思って一生懸命やってるんだよ。」

かたや、先週、急逝した大学時代の級友のお墓参りに行ったら、一緒に行った積年の友がぽつりと言いました。今年の春、長い間の教師生活に定年を迎えた人です。

「他校で、これまでやってきたように教鞭を取る道もあったけれど、週に3回、月火水の夜だけ予備校で教える道を選んだの。ひとつには、誰かの役に立ちたい思い、そしてもちろん、年金と貯蓄だけではやっぱり不安な生活への思い。」

そしてこんな言葉を付け加えました。

「月火水だけ。
あとの時間は私が買ったの。
それにはお金がかかるから、ちょっと切り詰めるのは当たり前。」

物ではなく、時間で与え、
物ではなく、時間を買う。
どちらも素敵な考え方。

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月28日(月): ドギーバッグって?〜「アウトバック」の場合
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 10:41| Comment(0) | 暮らしの知恵

2012年05月27日

計画された偶発性〜宝くじも牡丹餅も

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5月最後の日曜日の、美しい朝です。
こんな日は、いやなことや悲しいことは似合いません。
たとえそれが一時の逃げであったとしても、いいではありませんか、いいことだけを考える日があったって。

桜が窓を薄桃色に覆っていたのがついこの間のように思えるのに、今朝はもうこんなに緑の葉が茂っています。私たちのように心象風景も心象時間もないはずの自然は、いつだって、季節と共に時間を刻む律義さの中で生きています。

先週、急ぎ足で次の場所へと移動する途中、数寄屋橋で長い行列に出くわしました。メガホンを持った人たちが何やら声を上げています。好奇心から歩を止めてみれば、「ドリームジャンボ」の販売でした。その案内がふるっています。

「ただいま、7番窓口でしたら並ばずにお買い求めいただけます!」

宝くじ体験など実は皆無に等しいビギナーは、急いでいるはずなのに、なんとなく好きな数字の7に惹かれて窓口の前に立ってしまい、「連番ですか? バラですか?」と聞かれて、よくもわからないままに薔薇の花を思い浮かべて、「バ、バラでお願いします。」と手にしたのが、組も番号も「バラバラ」な10枚の紙でした。

電車に飛び乗ってから気づきました。
これって、まさに「計画された偶発性」?

いえいえ、「宝くじ攻略法」ではなく、1999年にスタンフォード大学のクランボルツ教授が発表したキャリア理論です。私たちキャリアカウンセラーの中にも、これが好きな方はたくさんいます。私もそのひとりです。

要するに、個人のキャリアは偶然に起きる予期せぬできごとによって決定されるけれど、その偶発的な出来事を、主体性や努力によって最大限に活用し、力に換えることができるというものです。

そのための5つの行動を、教授は次のように述べています。

1.Curiosity (好奇心を持つこと)
2.Persistence(あきらめないこと)
3.Flexibility(柔軟でいること)
4.Optimism (楽観的に考えること)
5.Risk Taking (失敗を恐れないこと)

ほら、宝くじはまさにこの5つが当てはまります。

宝くじを買ったら、もしかして当たるかもしれない。
    ↓
よし買ってみよう。
    ↓
はずれた! ま、いいさ。
    ↓
次は別の場所で買ってみよう。
    ↓
また損をするかもしれないけれど、当たる可能性だってあるさ。

つまり、当たるも当たらぬも、宝くじを買わなければ始まらない、ということです。

3月末に、大人気青年ブロガー、もりぞおさんの「はじめてのアジア海外就職」出版記念イベントの対談に呼ばれて、皆様の前で、打てば響くもりぞおさんとポンポンと卓球のように言葉をやり取りしていたら、最後に彼がこんな言葉でしめてくれました。

「棚から牡丹餅=タナボタと言ったって、棚の下に行かなければ 落ちてきた牡丹餅だって捕まえられませんよねえ。」

なるほど!
これもまた立派な「計画された偶発性」(Planned Happenstance)理論です(笑)。
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By 池澤ショーエンバウム直美



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5月27日(日): ラッキーハッピーモーニング

posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 10:48| Comment(0) | キャリア

2012年05月26日

SleepyもLazyも

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ワシントンでも メインでも
ひたすら 本を読んでいた
いろいろな種類の
いろいろな本を
たくさん たくさん

日本語の本も 英語の本も
時にギリシャ語の本も

どこにいても 
ノスタルジックに
センチメンタルに
思いを馳せる地がふたつあって

そのひとつについて書かれた大きな本を開いたら
冒頭に出てきた言葉に
いきなりノックダウン

「Lazy dreaming in taverna」

私の心はフワフワと漂い始めて
いつしか あの地中海の国の
あの小さな村のタベルナの 
豊かに緑の影を落とす 葡萄棚の下

ゆっくりと ゆっくりと
流れる時間
何もしない 何も考えない 
起きているのか 眠っているのかさえも
定かではないような あの至福のlazy time

次に開いたのは 南の海の写真集
私の心は またフワフワと漂い始め
ずっとずっと昔の あの島に行った

そこにたった1軒あったのは
「Sleepy Lagoon」という名前のバー
一日中 ひたすら眠っているような 礁湖に誘われて
足を踏み入れたが最後 二度と出ては来られないという

「だからあそこには行ってはいけないよ」
と 言われれば 言われるほどに
あの木の扉を開けて入ってみたかった

美しい礁湖と一緒に 一日中 眠っていられるのなら
どんなに素敵だろうと 思いながら

lazyも
sleepyも
いまだに そのロマンチックな牽引力で
魔法のように 私をひきよせる
とりわけ こんな美しい5月の週末には

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月26日(土): バトラーサイモンが開いた「菜紋」

posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 11:12| Comment(0) | その他メッセージ

2012年05月25日

脳を鍛える10の方法

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昨日、「秋のビジネスクラスの旅」で紹介されたのは、通常のパッケージ旅行とはまるで異なる3つのものでした。何が違うかと言えば、移動をビジネスクラスと謳っていることのほかにも、名の知れた観光地を急ぎ足で周遊するのではなく、ひとつのテーマを持って行程を繋ぎ、宿泊するホテルにもこだわりを見せていることなどでしょうか。おそらくそれは、これまで何度も旅をしてきた方々、しかも時間とお金にある程度の余裕がある方々を念頭に組み立てられたものなのでしょう。

スペインでしたら、「銀の道」と呼ばれるローマ帝国時代に作られた交易路にして巡礼路を、メリダからヒホンまで南北に辿る11日間です。

ポルトガルでしたら、葡萄の収穫期に合わせてドウロ渓谷を巡る10日間ですし、フランスならば、パリは飛ばして、画家たちが愛した南仏の小さな田舎町をゆっくり巡る10日間です。

当然ながら、ご参加になった方々のほとんどは、旅慣れたシニアの方々に見受けられました。そんな場で、食と旅、そしてオリーブオイルの魅力について講演をする機会をいただき、資料を作っていたら、随分前に切り抜いたままほとんど読みもしなかった新聞記事を見つけました。読み始めて見ればなかなか面白く、旅をしようとするシニアの方々にとってのヒントもたくさん詰まっているのです。

簡単にご紹介させていただきます。

「あなたの脳を鍛える10の方法〜いかにしてアルツハイマーになるのを防ぐか」は、世界最大の高齢者NPOであるAARPのBeth Howardさんがワシントンから発信した記事です。ワシントンポスト紙からのこんなコメントもついています。私の切り抜きは、今年の2月7日のジャパンタイムズのものです。

「Don’t forget: Just like the rest of the body, the brain needs exercise and stimulation to stay healthy as it ages.」 
(他の身体の部分と同じく、脳にも運動と刺激が必要なことを忘れないように)

その1 Get Moving
よく運動をする人は、そうでない人より30〜40%もアルツハイマーのリスクが少ない。
からだを動かす人は、記憶力の衰えも少ない。理想的には1週間に150分の運動が好ましいが、たとえ15分の運動を週3日定期的に行うだけでも脳の状態を保つには効果がある。(イリノイ大学)

その2 Pump some iron
1年間、バーベル上げのハードなプログラムに参加した年配の女性たちのグループは、からだに優しい運動をしていた女性たちのグルーブよりも13%ほど記憶力が優れていた。からだにストレスを加えることは、脳を活性化させる。(ブリティッシュコロンビア大学)

その3 Seek out new skills
クロスワードを日常的に楽しむだけではなく、たとえばスドクやブリッジなど、頭を使う新しいことを学ばなければいけない。あまりインターネットを利用しない中高年の人たちに1週間ネットサーフィンをさせると、決断力と推察力が増加した。(UCLA)

その4 Say “Omm”
ストレスを慢性的にかかえこむとは記憶力を減退させる。ストレスを上手に回避すること。(ハーバード大学)

その5 Eat like a Greek
魚、野菜、果物、ナッツ、豆、オリーブオイルを多く摂取する地中海型食事法はアルツハイマーになるリスクを34%から48%も引き下げる。(コロンビア大学)
たとえ加工品であろうとも、果物や野菜のジュースを週に3杯以上飲む人は、週に1杯以下の人に比べ、アルツハイマーを発症させるリスクがきわめて低い。(ヴァンダービルト大学)

その6 Spice it up
黒胡椒やシナモン、オレガノ、バジル、パセリ、ジンジャー、バニラなどのスパイスは脳に活力を与える。特にカレーに含まれるターメリックは効果がある。しばしばカレーを食べる人は記憶力テストのスコアが高かった。また、インド人はアルツハイマーの発症率が低い。(セダースシナイ医療センター)

その7 Find your purpose
人生の目的を持つことは頭脳を明晰にする。950人の年配者の調査結果によると、調査開始時に自分の人生にはっきりとした意図を持っていた人たちは、その後7年間のあいだにアルツハイマーを発症する率が、そうではないグループよりも低かった。(ラッシュ大学)

その8 Get a social life
友人および社会的ネットワーク、豊かな社交生活を持つ人は、アルツハイマーになるリスクが低いことが15年間の追跡調査の結果明らかになった。(カロリンスカ研究所)

その9 Check vitamin deficiencies
加齢と共に、必要とされる栄養の全てを食べ物から摂るのはむずかしくなる。特に気を付けなければならないのはビタミン12である。B12は脳を元気にし、思考力と記憶力を保持させる。(ラッシュ大学)

その10 Reduce your risks
糖尿病や肥満、高血圧はアルツハイマーに繋がる要素を持つことを知り、食事法、運動などで、その改善に努めること。(カロリンスカ研究所)

今すぐにバーベル上げを始めたり、ブリッジを習うことはできなくとも、15分の運動や野菜ジュースを飲むことなら簡単にできますし、これら10の法則を心構えとして心に留めておくことは決して悪いことではありません。

そして気づけば、あるテーマを持った旅に出ようとする方々は、少なくとも1から8まではまず満たしている、あるいは満たすであろうではないですか。ええもちろん、皆様にはしっかりとお伝えいたしましたし、わが身も肝に銘じましたよ。

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月24日(木): 120歳への道はオリーブオイルで
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 08:46| Comment(0) | エイジング

2012年05月23日

自由人として生まれてきたのに

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天井から 長い鎖でつながれたシャンデリア
変形八角形の壁は
白孔雀の羽のようなブラインドで 西日をさえぎり
おさえた赤と 灰緑色の壁画は
すべてシンメトリー

天井を支えるのは 4本の大きな
イオニア式の柱

それらが もたらす
古典的心地よさ

4本の柱が支える天井は
8X8の 小さな区画に分けられて
白く縁取りされた 淡いターコワーズ色の
なんと 美しいこと

まるで 古いヨーロッパの 貴族の館
だらりと垂れ下がった 星条旗が
全然似合わない

アメリカの国会図書館の 
ヨーロッパ風の 瀟洒な部屋で
その夜 開催されたのは
300 Years of Jean-Jacque Rousseau

ジュネーブ生まれの哲学者 ジャン・ジャック・ルソーの
生誕300年を記念して開かれたシンポジウム

パネリストは
前スイス大使の ノルドマン氏
ルソー研究家 ラトガン大学のスウェンソン教授
そして リヨン大学のオデア教授
面白かった などと虚勢を張ることも
よくわかった などと見栄を張ることも
できないけれど
それは ちょっとばかり 特別な時間だった

だって
ブラインドの向こうの空が
国会議事堂のシルエットをいだいて
青から橙に 
橙から黒に 変わっていくのが 
見えたのだもの

それは
春のウィークデイの夕方の ゴールデンラグジャリー

一番心に残った言葉は

Men were born free
But because always of many things
Even the others’ will makes us slaves.

人は誰だって 自由人として生まれてきたのに
いつだって たくさんのことにしばられて
時には 他の人々の意思によってさえ
奴隷にさせられる

奴隷はいらない
奴隷にもなりたくない

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月22日(火): アウトドアパーティーの本番
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 07:51| Comment(0) | アメリカライフ

2012年05月22日

ジュディーが残したハート

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昨日、義弟のジョンから、こんな件名のメールが、30のアドレスに宛てて届けられました。

Remembering Judy

それは、ファミリーツリーの一つの枝であるジョンの姉、ジュディーが亡くなったことを知らせるものでした。そして、それには、あるプレゼントが付いていました。

最後に、書かれていたジョンの言葉です。

During recent weeks and months, Judy shared many things with me including a brief (very brief) family history.
この何週間と何か月、ジュディと僕はたくさんのことを共有しました。そこには、短い家族の歴史も含まれていました。


添えられたリンクを開いてみれば、日々気力も体力も衰えていく7才年上の姉から、昨年11月にジョンが聞き、書き留めた家族の歴史が、ジュディーの言葉で書かれていました。

けれども、「What It Was Like」と題するそれには、悲しいかな、「A Work in Progress」という言葉が添えられているのです。「進行中」は、もう少しで4ページ目に入ろうという「未完成」の形で、私たち全員に届けられました。

ジュディーが生まれた家のこと、父と母のこと、兄弟姉妹のこと、ベルを鳴らしてやってきたアイスクリーム屋さんのこと、湖の劇場で見た漫画映画のこと、引っ越し、父の死、母の死、、、、、、

ジョンを初めて見た時の様子は、こんな言葉で語られています。

「弟のジョンが生まれて母が家に戻ってきました。その日、父は、漫画映画を見せようと私たちをレイクシアターに連れて行ってくれたのですが、家に帰ったら、母と生まれたばかりのジョンが、日の当たるサンルームにいました。土曜日のことでした。ジョンはぷくぷくと太って、ピンク色をして、母は胸に、ゴールドとブルーのハートの形をした小さなメダルを止めていました。それが、母親になったことを示す『Blessed Mother medal』でした。」

こうして、ジュディーの言葉は続いていきます。

ボストンに住むジョンは、シカゴにいる姉を何度も訪れ、姉から根気強く、誰も知らないたくさんの話を聞かせてもらっていたのでしょう。そしてジュディーは、記憶の海を航海し、酸素マスクを外しては、末っ子の弟を通して、できる限りたくさんのことを伝え残しておこうとしたのでしょう。

ジョンは、同時に、11枚の写真を皆に送りました。ジョンが生まれた年に、並んで立つジュディーと年子の姉ジニーの写真があります。そして絵を描くのが好きだったジュディーが、病床で描き続けた絵やイラストがあります。最後の絵は5月1日のものです。

ジュディーが撮った最後の写真は、ほの暗い室内できらりと輝く、カラフルなハートでした。残された家族たちは、様々なメッセージをそこから受けとっているのでしょう。

悲しい知らせは、いつも穏やかな笑みを浮かべているジョンらしく、こんな言葉でしめられて、家族たちに救いを残しています。

Anyway, I’m sure you will enjoy our family history and some drawings and photographs that she created.

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月22日(火): アウトドアパーティーの下準備
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 10:33| Comment(0) | 家族

2012年05月20日

4才の君へ

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今日
この美しい5月の日に
4才になった君へ
お誕生日 おめでとう

君のママが グランマに言ったよ

「悪意のない心に 真剣に向かいあう
 純粋な心に 真剣に向かいあう

 時間もとられ
 からだも使い
 心も使う

 それなのに
 ちっとも疲れない
 逆に たくさんの元気と優しさを もらっている

 どんな大人も
 みんな子どもだったなんて
 不思議だね」

グランマは見たよ
今朝 パパが 君の頭をぐしゃぐしゃにしながら
「よかったねえ、4才になったねえ。」って
ぴかぴかの笑顔で 君に語りかけているのを
そして君が 誇らしげに 胸をはっていたのを

グランマも今日は
とても幸せだった
一緒に歩いた 朝の草原は 
新しい光が揺れていたね

グランマは不器用で
君に何にも作ってあげられないから
その分 一生懸命 君にお話をした

ガチョウのことも
蝶々のことも
蜂さんのことも
野原にいっぱい咲いてるお花のことも

そして 君の質問に
一生懸命 答えようとした

どうしてアリさんを 踏んではいけないの?
タンポポのフワフワは どこまで飛んでいくの?
クモさんは どうやって おうちを作るの?

グランマは ずっと君と一緒にいたいけれど
グランマは ずっと君と一緒に 5月の草原を歩いていたいけれど
君もグランマも ずんずん年を取って行くから
それができない

だから 君が大人になる前に
だから グランマが元気なうちに
もっともっと たくさんのことを 
君に話さなければならない

グランマが長い間旅をしてきた
いろいろな国の話
これからもたくさんたくさん 旅をしなければならない
いろいろな国の話

本当にだいじなことと
そうではないこと

そんなことを
いっぱい いっぱい

お誕生日 おめでとう!

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月20日(日): こんなケーキってあり?
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 22:29| Comment(0) | グランマ

2012年05月18日

バラ ばら 薔薇

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黄色は ブラジル
ワインレッドは フリーダム
クリーム色は ゲイシャで
サーモンピンクは シナモン

白は チベット
ピンクは ベルディ―
ピンクの縁取りがついいた白ならば マリブ

うすい緑色は ジェイドで
まぶしいような明るい黄色なら ビバ
薄紫は シルバースター

バラ ばら 薔薇

言葉の魔力
言葉の魅力

(3月 メイン州ポートランドの花屋にて)

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月18日(金): コストコのホットドッグ 対 同窓会のホットドッグ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:12| Comment(0) | 言語

2012年05月17日

Exciting! な「線文字B」の発見

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何かの答えを見つけるために読み始めたわけでもないし、心の痛みを和らげたくて開いたわけでもない書物から、思いもかけぬ発見や、まさかの繋がり、啓示にも似た優しい言葉に出会うことがあります。そんな瞬間を何に例えたらいいでしょう。叫びたいような、押し黙りたいような、飛び上がりたいような、固まりたいような、笑いたいような、泣きたいような。

たとえば、、、、、

2009年3月に、私は、クレタ島のレシムノンという小さな町の、そのまたはずれの村にただ一つのレストランで食事をしていました。その日はたまたま私の誕生日で、それは友人のアナスタシアからのお祝いの夕餉でした。

エレニとその息子ヤニスのレストランは、暗い山道をくねくねと走った所にありました。あたり一面、建物の影もありません。お客も私たち三人だけ。樽からデカンタに移されたワインが運ばれ、珍しい料理の数々が並び、私はいつものように、それらにレンズを向けていました。

その中に1枚、こんな写真が混じっていたのです。

石の壁にかかる青く塗られた板に書かれた、いくつもの不思議なもの。
絵というよりは、何かの記号、あるいは象形文字のようです。
心にひっかかりを残したままに、はや3年が過ぎました。

それがつい先日、驚いたことには、何の気なしに読み始めた本の中で、それに出会ってしまったのです。最初はわが目を疑い、次にそれが紛れもなく私がとらえた写真の中の記号と同じものだと知った時には、殻がパチンと割れて、光が外から差しんできたように感じました。光をたどれば、遠く広い世界に行けそうな予感だってしたのです。

それは、紀元前1400年頃に、クノッソス宮殿の粘土板に描かれた記号、いえ文字だったのです。

西洋で最古の文明と言われるミノア文明で、記号または文字らしきものとして見られるものには2つのタイプがありました。それが線文字A(Linear A)と、線文字B(Linear B)と呼ばれるものです。どちらも解読は不可能と思われていましたが、線文字Bの方は、クノッソスの発掘から53年たった1953年に、イギリスの建築家と言語学者により、ギリシャ語の基礎をなすものとして解読されました。

カメラの中に偶然残っていた、クレタの鄙びた村のレストランの壁に書かれていたのは、

「小麦、大麦、オリーブの木、小麦粉、オリーブオイル、ワイン」

を意味する紀元前の文字だったのです。小麦も大麦も、オリーブの木も小麦粉も、オリーブオイルもワインも、何千年を隔てて今なお、私たちの食生活の根幹をなすもの。そんなことを伝えるために、彼らはレストランの壁を線文字Bで飾ったのでしょうか。

こうした発見も、こうした繋がりも、こうした出会いも、ともすれば、かみ合うこともなくすれちがってしまうもの。「線文字Bの発見」は、まさにExciting! でした。

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月17日(木): クレタ島への旅〜クレタの食文化
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:40| Comment(2) | ギリシャライフ

2012年05月16日

KORIN展もカキツバタもあと4日!

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昨日そこに行ったのには5つの理由があります。
まず一つ目は、、、

この切り出し方、まるで就職面接の模範ですね。
長年ずっと、シューカツ学生に特訓してきたことのひとつです。
「御社を希望する理由は3つあります。ひとつは、、、、次に、、、、そして、、、、」の箇条書き方式にして予告方式(笑)。

とにかく、そこに行ったのには5つの理由があったのです。

その1:この季節の雨に似合う花は、紫陽花とカキツバタです。カキツバタは杜若とも、燕子花とも書きます。昨日はちょうど良い具合の雨が降っていました。

その2:大したこともしていないのに、このところあわただしく時間が過ぎていきます。そんな中で、昨日はパカッとまとまった時間ができました。

その3:4月21日から開催されていたその特別展は、いよいよ今週末の日曜日20日で終幕を迎えてしまいます。

その4:昨日、5月15日には、午後5時からの30分、学芸員によるイブニング・レクチャーが開講されることになっていました。

その5:カキツバタと言う花については、11日の金曜日に、別のセミナーで勉強をしたばかりでした。

というわけで、雨の中、足を運んだのは南青山の根津美術館でした。ここで今、「KORIN展〜国宝『燕子花図』とメトロポリタン美術館所蔵『八橋図』」が開催されています。海をへだてて別れ別れになっていた尾形光琳のふたつの金屏風が、100年を経てようやく一緒になったのです。しかも同じ部屋に並んで展示されています。ちょっと離れて見れば、限りなく似ているようでいて、実はそうではない、そんなことまでが素人にすら見て取れるのです。この機を逃したら、次はいったいいつになることでしょう。

この企画、本来でしたら昨年の春に開催されていたはずなのが、震災のために1年延期となったとのこと。とは言え、いつ開催してもいいわけではありません。

それは、根津美術館という、都心とは思えぬ美しい自然に包まれた場所の、広大な庭園の池に燕子花の咲き誇る時期でなければならないのです。

盛りを過ぎてはしまいましたが、まだかろうじて間に合います。英語では「IRIS」というこの花は、もともとはギリシャ語の「イリス」。イリスとは虹をも意味します。この美しい紫一色の花がどうして虹なのかと不思議に思いながら池の端に立ちずさんで、これはやはり、アイリスでもイリスでもなく、杜若であり燕子花でなくてはならないと思いました。

2つのセミナーで学んだことについては、また機会を譲るとして、今日は急ぎのお知らせです。天気予報では20日までに雨の降ることはなさそうですけれど、光の中の花々もまた別の美しさを見せてくれることでしょう。新緑にあふれた庭の散策と、今年最後の燕子花と、100年を経てようやく出会うことができた二つの屏風を見るならば、あと4日しかありません。

根津美術館 特別展 KORIN展
国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」
4月12日(土)〜5月20日(日)
午前10時〜午後6時 (入館は午後5時30分まで)


By 池澤ショーエンバウム直美


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5月15日(火): VIVAヨーグルトデイ!
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:25| Comment(0) | お知らせ

2012年05月15日

アマゾンオディッセー その2

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泥の川で
ボートに乗っているのは
5人の少年少女たち

一番年かさの少年は 赤ん坊を抱いている
子供たちは 泥の水を手ですくい
自分たちが飲んでから
赤ん坊に飲ませる

一人乗りの小さなカヌーに乗った少年のうしろでは
バナナの山に猿をのせ
猿よりも小さな赤ん坊に
乳首をふくませる若い母親が 
天国の笑みを浮かべる

赤ん坊の手よりも もっと小さなハミングバードは
分相応な小枝の上に巣を作り 
カラスのような黒い鳥は
黄金の満月を浴びて 深い眠りに落ちる

昼間の空に 白い月が浮かび
つがいの鷲が 寄り添う下では
いたずらをした子供のように
口のまわりを 泡だらけにした
トカゲが イグアナとにらめっこ

おなかを精一杯ふくらませた 美しい蛇たちの横を
ゆっくりと歩くのは 大きなカブトムシ

ひときわ輝く白い花には 音たてて蜂が集まり
咲き群れる花は 磯巾着のように蝶を誘う

ネズミは 丸い団子を転がして
大きなお尻の黄金虫は
花弁に黄色いドットをのせた蘭の上で
ふくふくと 満たされた午後の眠りをむさぼっている
その藍色をした繊毛の 何て美しいこと

アーモンドの目をした蛙も
ビー玉の目をした蛙も
水辺の蛙も 草上の蛙も
金と黒のまだら蛙も 
白い水玉模様の緑蛙も
たとえ短命だろうが
たとえ長命だろうが
与えられた命をまっとうし
次の命につながれていく

うねる川を照らす夕日は
誰一人見る者がないからといって
その圧倒的な美しさを 出し惜しみしたりはしない

そんな美しさなど 意にも介せず
サラマンダーが 
スカーレット色のきのこのパラソルの下を
ゆっくりと 通り抜ける時

虹色に染まる 大きな蜘蛛の巣の向こうでは
ゆうゆうと 午後の運動をする
黄色と黒の 交通標識のような蛇を
挑発するかのように イモリが走りぬける

森は 
無数の命が織りなす 秩序ある共同体

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月15日(火): VIVA! ヨーグルトデイ
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 22:26| Comment(0) | アメリカライフ

2012年05月14日

アマゾン オディッセー その1

スミソニアンのセミナーのひとつ、「Amazon Odyssey」について、忘れないうちに書いてしまわねばなりません。それは、3月6日の夜、ワシントンDCのDillon Ripley Centerで行われ、深い感動を残しました。アマゾンはいつか足を向けたい所のひとつです。

まだよく字が書けなかった時のメモ書きから、記憶をたどって紡いでみました。
写真は、2011年3月のニュージーランドのオークランドドメイン、2011年4月のプエルトリコ、サンファンの熱帯雨林、2011年8月のボルティモア水族館で撮ったものをイメージとして掲載します。

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長年 ペルーとコスタリカの調査にたずさわってきた学者が語るのは
アマゾン オディッセー

深い青の空に 白い地球が浮かび
その後ろには 灰色の月

アマゾンは 白い地球の中の ほんの一角
それなのに
幾重にも連なる木々が 鬱蒼とした樹林をなす

雨を抱くそれは
熱帯雨林と呼ばれ
無数の生命を育む

泥色の川は蛇行し
形を変えながら
何千年もの間 とうとうと流れ
2000マイルも変わらぬ風景で
アリゲーターとクロッコダイル
鬼ハスの上に 羽を休める
蝶や バッタの母となる

見たこともない その風景を
幸いなるかな
私は 想像をすることができる
まるで 瞑想をするように

青い目と 黄色い嘴の 漆黒の鳥は
森の中に たたずんで
とさかのように 頭に抹茶色の冠を載せた鳥は
大きな丸い目で 私を見つめる

目の周りは白く
赤と黄色と青のペンキを塗られたようなオウムは
曲がった嘴で 空を飛ぶ

細く 長く 今にも折れそうな足を伸ばして
川面で 家族のための餌を探す
傘のような鳥も

蛇も
猿も
木から木へと 四肢を広げて飛び移るムササビも
そこは たくさんのものたちの共同体     (続く)

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月14日(月): 頑張りました! ブッフェパーティー
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:52| Comment(0) | アメリカライフ

2012年05月13日

母の日や 娘になりたし 母よりも

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母の日でした。

シャクヤク
トルコキキョウ
ビバーナム・スノーボール
セダム
カーネーション
グミ
レモンリーフ

これは上の娘から届いた、今年のアレンジメント。
例年、「ママが好きな色だから」と、ピンクや紫系の色合いでまとめられていたのに、今年は「お部屋に合いそうだから」と、白と緑になりました。
確かに、5月の部屋によく似合います。

下の娘からは、オーガニックのシャンプーとリンスのセットです。
早速使ってみたら、ふわりとフェンネルの香りに包まれて、ふわりとイタリアまで飛んで行きました。髪を洗うたびにふわりと幸せになりそうです。

ここに不思議なおまけがつきました。
これもまた例年の事なのですが、

Very happy mothers' day. You are the best mother as well as wife.

というメッセージカードです。母の日とは子供から祝ってもらうものだとばかり思っていた私は、初めのうちは、「えっ、私ってあなたのお母さん?」とばかりにかなり面食らいましたが、何年も繰り返されているうちに、さすがに慣れました。これもまた、バレンタインデイに双方向にプレゼントをし合う習慣と並んで、なかなか素敵なカルチャーギャップのひとつです(笑)。

しかも、今年の贈り物は随分と気が利いています。留守の間にうっそうと茂ってしまった雑草の庭を、花でいっぱいにしてくれたのです。「君が好きな紫陽花とジャスミンも植えておいたよ。」なんて、まあ、白と緑のアレンジメント、ふわりフェンネル、ふわりイタリアのシャンプー&リンス同様、泣かせるじゃありませんか。

と、いくら嬉しくても、もう私には花を贈る母もいなければ、シャンプーを贈る母もいません。ましてや母のためにせっせと庭仕事をすることなど、願っても願っても叶いません。
何十年もの間欠かさずに、たとえ日本にいない時だって、毎年毎年、5月の第二日曜日には感謝を形にして贈っていたのに、何にもできない母の日が今日で3回目となりました。

まだ悲しみの中にいた1年目の母の日にも
まだおどおどとして慣れずにいた2年目の母の日にも
そして、もう3年目になった今年の母の日にも、思います。

母であることは、ありがたく、幸せなこと。
でも、この日ばかりは娘になって、母に呼びかけることができたら、と。
あの頃のように、「今年はどんな花にしようかしら」「今年はどんなプレゼントにしようかしら」と迷うことができたら、と。

母の日や 娘になりたし 母よりも

お母さん!

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月13日(日): 素敵なこだわり「Le Pain Quotidien」(ル・パン・コティディアン)
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:45| Comment(0) |

2012年05月12日

自分へのお誕生日プレゼント

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どんな日だって 一年に一度しかやってこないのだから
どんな日だって 特別なはずなのに
その中でも もっと特別な日というのが あって
それは とても公平に
誰にでも 与えられている

DCで迎えるその特別な日に
自分で自分に プレゼントを贈ることにした

それが スミソニアンの
オールデイセミナー 「神話学」

夜のうちに お弁当を作って
目覚まし時計を2つかけ
ノートと筆記用具を しっかり持って
「行ってきまあす!」と
急ぎ足でメトロの駅へと向かった朝は
珍しく雨模様だった前日とは うって変わって
まぶしい光にあふれていた

私の大学時代、 教室は静まり返って
誰一人として 質問という形で
考えを表に出したりはしなかった
のに

この教室では 講義が終わるたびに
たくさんの手が あがる
時に 問いかける者の言葉が曖昧ならば 
教師はそれに 鮮明なイメージを与え
時に 問いかける者の思考がもつれていれば 
教師はまるで 糸をほぐすように 筋道をつけていく

もちろん全てを理解することなんて できるわけもなく
他の誰もが大笑いをしているのに
自分ひとりが ポカンとしていることもあったけれど
それでもそんな経験は 美しい宝石以上に素晴らしい
自分への贈り物だった
と思う

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月12日(土): 大満足のイタリアおばんざい食堂 「addu mamma」
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 22:34| Comment(8) | 日記

2012年05月11日

役割ってさ、その時どきで変わっていくんだよね。

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ビッグアイランドの友人からの電話は
私たちが遅い夕飯を終えた頃

ーごめん、遅すぎた?
 こっちはまだ夕方の4時半なの。
 にわか雨が上がって虹が出てる。

同じアメリカでも、ワシントンとハワイでは
6時間もちがう
だから 虹の4時半は 三日月の10時半

ーどうしてた?
 さっき電話したのに誰も出なかった。

ーいつごろ?
 あ、その時間なら、スーパーで夕食の買い物してた。
 元気?

ーうん、ゴルフに行こうと思ったんだけど
 ほら、税金の締め切りじゃない。
 あきらめて 家にいた。

ー私もスーパー以外はひきこもり。
 やたら本読んでた。
 まだ腕が不自由だし。
 でもね、いろいろ考えたよ。
 仕事はもう、今までのようにはしたくない。
 もっとだいじなものがいっぱいあるような気がしてきた。

ーあったりまえじゃない。
 おおかたの仕事なんて
 代わりの人が できるもん。
 でもさ、妻であることとか、母であることとか
 それって、誰かが代われるもんじゃないでしょ?
 私なんてさ、もう飛ぶこともやめて
 私にしかできない役割を、気楽にやってるわよ。
 役割ってさ、その時どきで変わっていくんだよね。

ー次、いつ会える?
 会ってたくさん話したいね。
 東京で会えるといいねえ。

ー私たち、5月はチェコとイタリア
 6月はまたハワイに戻る。

ー私もまた6月はここ。

ー大丈夫、そのうち会えるよ。
 それまでは、おたがい、元気に自分の役割をつとめることね。

ー了解。
 じゃあね、また。

ー元気でね。アロハ!

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月11日(金): 悪魔の玉子と悪魔の蟹さん@USA
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:51| Comment(0) | 友人

2012年05月10日

暮らすように旅をする、旅をするように暮らす

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ワシントンDCの中心部、丸い屋根の白亜の国会議事堂から、空に向かってすっくと伸びるリンカーンモニュメントの間に、約3キロにわたって細長く広がる美しい芝生の地帯があります。これが「モール」と呼ばれる公園です。ジョギングをしている人もいれば、愛犬との散歩を楽しむ人、芝生にすわって本を読む人、保母さんに守られた園児たちの行列、、、、、、そんなワシントニアンたちの日常に、世界各地からの観光客が入り混じります。

モール周辺に点在するのが、世界最大のミュージアム群と言われる「スミソニアン」です。その数たるや全部で18、いつもどこかで特別展が開催されていますし、嬉しいことにそのほとんどは無料です。

たとえばハチ公の前で会うように、人々はミュージアムの入り口や、ロビーを使います。そしてたいていはこんなことになります。ミュージアムはワシントニアンの生活の一部です。

「ランチの前にちょこっとゴーギャンを見ない?」 とか、
「ランチの後で今やってる特別展を覗いてみない?」とか。

スミソニアンは展示だけではありません。いつもどこかで、何かしらの講座や、パフォーマンスやイベントを開催しているのです。

たとえば、3月号のフライヤーに掲載されているのは、ざっと数えて100以上。
歴史も美術も文学も、考古学も園芸も音楽も哲学も、宗教も科学も映画の講座もありますし、クラシックやジャズの公演もあります。絵や写真、折り紙などのワークショップだってあります
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最後のページには、ちょっと遠出をして、美術や庭園や歴史を一日がかりで学ぶスタディーツアーが10種類も掲載されています。

たとえば、アマゾンの生態系を写真とレポートで探る「An Amazonian Odyssey(アマゾンの旅)」なら平日の夜の2時間で、会員ならば30ドル、シニア会員なら27ドル、一般は40ドル。同じ平日夜でも、「コンスタンティノープルの発掘について」でしたら、1時間半で、会員15ドル、シニア13ドル、一般20ドルでした。

週末の朝から夕方までの一日コース「Myths to Live By: From Homer to Steve Jobs(生きるための神話:ホメロスからスティーブ・ジョブズまで」なら、会員85ドル、シニア77ドル、一般120ドルでしたし、スミソニアン室内楽団のコンサートでしたら、週末の夜で会員22ドル、シニア20ドル、一般28ドルでした。

このように、テーマも講師も時間も価格も、開催場所もまちまちな講座や催しの中から、予定や予算やその時々の興味に照らし合わせて、個別に申し込んでいくのです。たいへんよくできたシステムだと思います。とりわけ、自由になる時間がたくさんあって、学び欲旺盛なシニアの人たちにとってはありがたいことです。

もしもワシントンDCにいらっしゃる機会があれば、ぜひ一つや二つ、気楽に覗いてみてください。たとえ英語が苦手であろうと、束の間学生気分に浸るのは楽しいものですし、いっとき留学生気分になれるのもまた、心ときめくことでしょう。大丈夫、皆さんよく質問はしますけれど、先生の方から生徒を指すようなことはまずありませんから(笑)。

よほどの人気講座ででもなければ、たぶん当日だってエントリーできるはずです。スミソニアンのどこのミュージアムにも講座案内のフライヤーがありますし、WEBでもおおよそのことはわかります。

「旅をするように暮らす」のも、
「暮らすように旅をする」のも、
どちらもとても面白いもの。

By 池澤ショーエンバウム直美


 
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5月9日(水): 洋食には白ご飯?〜大正14年創業の「香味屋」
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 23:36| Comment(0) | 暮らしの知恵

2012年05月09日

これはリオン君です〜子供のためのフランス語講座

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あらためてきちんと書きたいことのひとつに、ワシントンDC、スミソニアンの美術館・博物館群が、ほぼ毎日のように開講している講座があります。2時間だけのものもあれば、丸一日のもの、あるいは複数回の受講が必要なものもあります。

春の滞在では、スミソニアンの会員となって、時間の許す限りジャンルを問わず、興味のおもむくままに、様々な講座を受講しました。これは私にとって、いろいろな意味で、大変良い経験となりました。そんなことについても、いつかまた、書かせていただければと思います。

もちろん、会員でなくとも、たとえ短期の旅行者であろうとも、受講料は若干高くはなりますが、申し込んで、勉強をすることができます。

下に記すのは、まだ不自由な右手で3月9日に書いたメモからです。
これは、「We Speak French」という、アニメを使った子供のためのフランス語のレッスンでした。

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これはリオン君です
みんなと違うところはどこですか?

先生 目がひとつしかありません
先生 首がありません

先生 鼻もありません
どこで匂いをかぐんですか?
子供たちの手が 次々にあがって

匂いは かがないんじゃないですか?
耳が鼻なんじゃないですか?
鼻はただ見えないだけで
隠れたところにちゃんとあるんじゃないですか?

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月9日(水): 洋食には白ご飯?〜大正14年創業の「香味屋」
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 22:25| Comment(0) | アメリカライフ

2012年05月08日

メインの春に 指折り数えて

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3月
メインの春は まだ始まったばかり
毎朝 小さな木の橋を渡って
鳥のさえずりを聞きながら 林を抜けた
ひそやかに春を告げる ヒヤシンスを踏まないようにして

川岸を覆うのは 無数のタンポポの花
川岸で憩うのは 旅の途中の渡り鳥

川が 海へと流れ込む 砂の上で
まだ冷たい水に はだしの足をひたして
もう一度
たいせつなものを 5つ
だいせつな人を 10人
指を折りながら 数えてみた

人生なんて 案外 そんな少しのもので
充分 幸せになれるのかも しれない
と 思いながら

By 池澤ショーエンバウム直美



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5月7日(月): KOMBUCHA? この摩訶不思議な飲み物@USA
posted by 池澤ショーエンバウム直美 at 12:11| Comment(0) | その他メッセージ